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2005年9月25日 (日)

気まぐれログ(ホンダ・シビックの巻)

 今回のクルマはホンダのシビックです。

 これが8代目となるシビックは、いまやネーミングの変わらない国産大衆車(死語?)の最古参のひとつとなりました。初代デビューは、フォルクスワーゲン・ゴルフと同じ1972年で、奇しくもこの2台は、サイズ・コンセプトともに非常に近く、歩んできた道のりも、どこか似通っているような気がします。
 また今回は、ホンダの国際化に伴い、米国・欧州・日本それぞれに合わせたモデルを投入してきました。そして、残念ながらシビックの人気が一番低い、ここ日本ではセダンが選ばれたというわけです。ずっとイメージリーダーであったハッチバックが欧州専用となってしまったのは、ちょっと残念ですが、これも市場原理ということでしょうか。
 さらには、ご多分に漏れず、このシビックもサイズを拡大して、とうとう3ナンバーになってしまいました。その寸法(4540x1750x1440mm、ホイールベース2700mm)は、もはや以前のアコードを超えています。
 このことが吉と出るか凶と出るか、そんなことも絡めて、今回は見ていこうと思います。

 まず外観からですが、最近のホンダの例に漏れず?なんともインパクトのない凡庸なカタチで、サイドの意匠など、カローラとどう違うの?といいたくなってしまいます。
 この印象を招いた一番の原因は、スタイル全般にシャープさがないということだと私は思います。どこかにエッジを効かせたキャラクターラインでもあれば、随分印象は良くなるはずですが、これだと、まるで高コレステロールに悩む中年男性のカラダみたいです。
 各部の造り・建て付け等は、ちょうどフィットとアコードの中間くらいの感じで、驚くほどの品質感というようなこともありません。

 次にインテリアです。これも最近のホンダお決まりのパターンで、「外は凡庸・中は前衛」の典型です。ステップワゴンにも繋がる印象の未来的なメーターまわりは、実用性にも優れていて好印象・・・・、さらにはセンターメーターを推進するトヨタへの対抗意識が見て取れるのも面白いところでしょう。ステアリング、シフトノブ、サイドブレーキレバーなどのデザインも凝っていて斬新です。
 そして、シートの造りは、さすがに国際派メーカーの作だけあって、やや硬めなものの、サイズは大振りでサポート性にも優れた逸品です。
 一方、室内空間は、ボディーサイズを拡大したにもかかわらず、広大な・・・・という印象はありません。トランクスペースも残念ながら並のレベルでした。ただ、リアシートは分割可倒式でトランクスルーが可能、操作も後ろからレバー一本で出来ます。

 試乗しました。
 新開発の、SU-LEV、i-VTEC(可変バルブタイミング・リフト機構)1.8リッター4気筒SOHCエンジンに5速ATを組み合わせた1.8GLというモデルです。
 まず、乗り込んで、ポジションを決めるときに、ステアリングのテレスコピック機構が役に立ちます。シートも細かく調整できてGOODでした。ただし、新スタイルのサイドブレーキとやや左寄りのオルガン式アクセルペダルには慣れが必要でしょう。
 そして、斬新なメーターを確認しながらスタートです。・・・・出足は良好、新しい5速ATとエンジンのマッチングもまずまずといった感じでしたが、しばらく走っていると、いつものホンダ製エンジンに感じる「胸のすくような回転感覚」が、このシビックには乏しいような気がしてきました。加速・トルクこそ充分なものの、ちょっと、がさつな印象なんですね。
 それに追い討ちをかけるのが、非常に敏感で落ち着きのないステアリングとブレーキ等各操作系です。スポーティーといえば、それまでですが、セダンには不釣合いなようにも思われます。これには、205/55R16という扁平率の高いタイヤが標準採用されていることも影響しているのですが・・・・
 ということで、肝心の乗り心地も、決して良い印象ではありません。ただし、これをスポーツクーペとして考えるなら、評価は180度逆になります。
 あと、シフトの変速ポジションにも違和感を感じました。オーバードライブボタンがないのに、DからいきなりD3で、しかも2速に落とすにはロックを解除する必要があるため、マニュアルで操作しようというときにミスシフトを招きやすいのです。まあ、今度のシビックにはMTモデルもあるので、積極的にシフトを楽しみたい向きは、そちらを選べということでしょうか。
 最後に小回り性能・見切りの良さなどは、すべてサイズ相応で、正直私は持て余し気味でした。また、それとは関係なく、バックミラー・サイドミラーに映る後方視界があまり良くなかったことも指摘しておかなければなりません。

 総評です。
 書きそびれたのですが、このクルマのAピラーは付け根こそ前方にあるものの、極端に寝ています。そして、それこそが、今回のシビックというクルマを端的に物語っているのかも知れません。
 もはや、これはセダンの形をしたスポーツクーペなのです。そう考えれば、前述の敏感な操作性なども納得できます。
 それにしても残念なのは、かつてのシビックが持っていた「庶民性=親しみやすさ」が影も形もなくなってしまったことでしょう。

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コメント

シビックのインプレッション、ありがとうございました。ホンダの人のインタービューを聞いていると、ターゲットは、明らかに米国。米国ではシビックは下駄代わりだから、そんなに高品質である必要はない。でも今回は、アメリカでもターゲットの若返りが必要だから、キャブフォーワードで最近のトレンドを取り入れてみました、という外観デザイン。

完全に日本は無視されているわけですね。でもフィットさえあればよいのかといわれると、どうなんですかね。

Primera

投稿: primera | 2005年9月25日 (日) 18時30分

こんばんは、primeraさん(^_^)/

ゴメンナサイ、文章アップしてから「てにをは」を直してました。

今日試乗したディーラーでも、今までのシビックの役割はフィットが担うんだと言われましたよ。

あとは11月に追加で出るハイブリットの出来如何でしょうね。

投稿: ヨシキ | 2005年9月25日 (日) 18時48分

デザイン的にはキャブフォーワードで頑張っているのですが、元祖キャブフォーワードのクライスラーなどにくらべると、やや重苦しいかも知れない、と感じました。多分に、cピラー周りのデザインとも関連しているかも知れません。あと、他の自動車愛好家の方のブログで指摘されていましたが、低級グレードの方が全幅が5ミリだけ大きいのはなぜでしょうね。普通モールの厚みなどで全幅に差が出る場合、上級グレードの方が全幅が広くなるはずですが。

Primera

Primera

投稿: primera | 2005年9月26日 (月) 22時13分

まいど、primeraさん(^_^)/

グレードによる全幅の差は、私も不思議に思ってました。カタログの写真を見るかぎり、差は判らないんですけどね。

投稿: ヨシキ | 2005年9月27日 (火) 06時28分

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