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2005年10月22日 (土)

気まぐれログ(三菱・アウトランダーの巻)

 今回のクルマは三菱のアウトランダーです。

 なんと、三菱自動車としては2年半振りの新型車となるこのクルマですが、ネーミング自体は以前から海外向けのSUVに使われていたもので、今回からこれらを統合した形となるようです。また、位置付けとしてはエアトレックの後継車種にあたります。

 まずは外観からですが、実に無難なスタイリングです。どこといって斬新なポイントもないかわりに、破綻もきたしていないというもの・・・・
 これは三菱の現状を考えれば仕方のないことでしょうが、やはり残念ですね。早く信用を回復して、自信を持って斬新なスタイリングの市販車をリリースできるようになることを祈るばかりです。
 各部の造り、建付けなどは実用上問題ないものの、最新設計のクルマとしてはチョット頼りない感じがしました。特にドアの開閉感が軽くて安っぽく、オーディオ環境を充実させるために標準でデッドニングまで施してあるというのが信じられません。(ただし、実際にオーディオの音を聞いてみれば、確かにその効果はありましたが・・・・)
 内装も同様で、樹脂材の質感などに物足りなさを感じます。これも、三菱の企業体力が明らかに疲弊していることの裏返しであり、他社のようにプレミアム路線に踏み出せない悲しさがそこに感じられます。しかし、逆に見れば、内外装ともにシンプルであっさりしていて、かえって清清しい印象を与えるので、案外「ウケる」かもしれません。
 一方、シートの造りですが、前席は大振りでそれなりにしっかりしているものの、後席はフォールディング機能の犠牲で明らかに座面の容量は不足しており、長時間ドライブには適さないでしょう。また、このクルマには3列目の座席も用意されるのですが、これは完全なエマージェンシーシートです。乗員空間そのものは1、2列目に関しては充分な広さで、後席3名分の3点式シートベルト装備というのも気が利いています。
 そしてラゲッジスペースですが、これに関しては後発車なりの工夫がいろいろ見られました。なかでも、上下分割で開くテールゲートや、ワンタッチでフォールダウンする後席(2列目)などは使い勝手がいいものだと思いました。ただ、荷室容量は並のレベルにとどまっており、ホイールハウス間の寸法も950mmとライバル車に劣ります。

 試乗しました。SU-LEV、可変バルブタイミング機構付2.4リッター4気筒DOHCエンジンに6速シーケンシャルモード付CVTを組み合わせたGというグレードのモデルです。ちなみにアウトランダーは全車ESP(電子車両制御装置)装備の電子制御AWDです。
 乗ってみても、それまでの印象と同じで、実にそつがないというものでした。でも、よくよく考えてみると、これだけのサイズ・重量のクルマで普通のセダンとなんら変わらず運転できるというのは、大きな特徴かもしれません。他社ではあまり見られないAWDとCVTの組み合わせもうまくいっており、シーケンシャルモードのプログラムや操作性も大変優れています。
乗り心地は当たりこそ柔らかいものの、背の高さから来る不安感は少なく、コーナリング時なども安心してステアリングを握っていられるというものです。これには、ルーフにアルミを用いていることや後方排気エンジンによる低重心化などの地道な努力も功を奏しているのでしょう。
 さらに特筆すべきは、その取り回しのよさで、18インチタイヤを履くAWDにして回転半径は小型セダン並みの5.3mというから驚きです。実際に試乗してみてもそれは実感できました。ただし、実寸の大きさ(全幅1800mm)だけは如何ともし難いので、駐車スペースには要注意です。

 総評です。
 この厳しい環境の中で随分頑張ったなあ、というのが正直な感想です。派手なアピールポイントなどはありませんが、欠点といえるようなところは丁寧につぶしてあります。今の三菱にとって、欠陥は命取りですから、余程気を使ったのでしょう。
 また、実際に試乗する前は、その車格からライバルはトヨタ・ハリアーあたりかと思っていたのですが、現物を見た印象や車両価格では日産・エクストレイルが一番近い存在ではないかという気がします。
 エクストレイルも地味でプレーンなスタイリングながらトータルバランスに優れた良車です。しかしアウトランダーには、よりオンロード重視の方向性と各種電子制御の標準装備、さらにはCVTという大きな特徴があります。これは結構いい勝負になるのではないでしょうか。

 是非このクルマが売れて、元気で先鋭的なクルマを作っていたかつての三菱に一日も早く戻ってくれることを願わずにはいられません。

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コメント

スタイリングに関しては写真しか見ていませんが、僕も同感です。エクストレイルより値段は若干高いですが、その分排気量も大きいし、ボディも大きいですね。

エアトレックは、低全高スタイルが中途半端でヒットしませんでしたが、新作はより正道を行っていると思います。

Primera

投稿: primera | 2005年10月23日 (日) 00時27分

まいど、primeraさん(^_^)/

アウトランダーは試乗してみても、そこそこいいクルマに仕上がってるなと感じられますが、街乗りではそれ以上の感動を得られることは出来ませんでした。

私としては、やはりアイに期待したいですね。

投稿: ヨシキ | 2005年10月23日 (日) 06時15分

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