6/30の傍観車
赤い初代ホンダ・フィットを見かけました。
手ごろなサイズとセンタータンクレイアウトによる抜群の空間効率で、瞬く間にヒットとなり、トヨタ・ヴィッツと共に世のコンパクトカーブームをけん引してきたのは周知のとおりです。
あれから約20年。ヴィッツはヤリスと名を改めましたが、代を重ねながら両車とも健在で、日本のマイカーのメインステージに立ち続けていますよね。
赤い初代ホンダ・フィットを見かけました。
手ごろなサイズとセンタータンクレイアウトによる抜群の空間効率で、瞬く間にヒットとなり、トヨタ・ヴィッツと共に世のコンパクトカーブームをけん引してきたのは周知のとおりです。
あれから約20年。ヴィッツはヤリスと名を改めましたが、代を重ねながら両車とも健在で、日本のマイカーのメインステージに立ち続けていますよね。
最近、聞かない日は無いと言うくらい持て囃されているSUV。
そんな中、マツダのSUVは、他メーカーのものよりオンロード寄りで、SUVというよりクロスオーバーといった方がピンとくるという人もいますよね。
でも、実はSUVとは、Sport Utility Vehicleの略であり、そんな意味では、マツダのCXシリーズはこれに忠実であるということが出来ますよね。
昨日は、ロードスターがマツダの代表車種だと書きましたが、最近、実際に街中で見かけるのは、CXシリーズ、いわゆるSUVばかりというような気がしますね。
これもご時世なんでしょうが、さすがにマツダ。SUVでも、スポーツカー顔負けのスタイリッシュさを実現しています。
今のマツダを代表する名車といえば、ロードスターでしょう。
初代のデビューは、バブル真っ只中の1989年。当時、ニッチマーケットの最たるものといえたライトウェイトスポーツのカテゴリーに参入したユーノス・ロードスターは、英国のMGくらいしかなかったライバルに、真っ新の新車として大きなアドヴァンテージを持ち、瞬く間に世界的ヒットとなりました。
以来、RX-7に代わる「スポーツのマツダ」の顔として君臨し続けてきたのです。
マツダ車のデザインアイデンティティー。
「魂動」をテーマに各モデルを統一した結果、国産メーカーでは稀な存在となりましたよね。
ただ、あまりに統一がとれているため、コケた時の痛手は、並大抵のことでないというのは、以前から書いている通りです。
赤い現行2代目マツダCX-5を見かけました。
初代と全く同じデザインテーマながら、この現行モデルの方が断然カッコ良く見えるのは、よりシャープに研ぎ澄まされたフロントマスクのおかげでしょう。
また、国産メーカーの中で、これだけ「赤推し」がはっきりしているのは、マツダ以外には無いと思います。
日本でEVといえば、日産リーフが最もメジャーな存在といえるのではないでしょうか。
先日も、黄色と黒のツートーンカラーの現行2代目リーフを見かけましたが、特にEVであることを意識させないスタイリングなのは、昨日採り上げたテスラと同じですね。
白いテスラ・モデルSを見かけました。
日本導入から早7年が経ち、街中でも時々見かけられるようになりましたよね。
ただ、私は、あまりにも流麗なスタイリングのせいで、EVであることに気づかず、ジャガーだと思って見過ごしてしまうことも多いですね。
あらゆる車がSUVテイストにということでいえば、個人的に一番衝撃的だったのがロールス・ロイスのカリナンかもしれません。
およそヘビーデューティーという言葉とは縁遠い感じがする孤高の高級車メーカー、ロールスから、このモデルがリリースされたのが2018年。
今では、フェラーリまでが、SUVを出すとか出さないとか話題になるご時世です。
トヨタで言えば、RAV4、C-HR、ライズと、ここ数年で急速に充実した感があるSUVのラインナップ。
このままでいくと、日本で売れるクルマのほとんどがSUVテイストになってしまうんではないかとすら思えます。
単なるセダンやステーションワゴン、ミニバンではなく、そこにギア(道具)感をプラスしたSUVとすることで、ユーザーへの訴求力が増しているんでしょうね。
黒い現行5代目トヨタ・RAV4を見かけました。
先代モデルは、日本国内での販売は行われず、当時からSUV人気が盛り上がっていた欧米と韓国に導入され大ヒットを記録していたようです。
その後、ようやく日本でもSUVブームとなり、昨年、満を持して国内復活を果たした現行RAV4ですが、初代以来の大ヒットとなったのは、ご存じの通りです。
オープンカーの魅力…、それは、文字通り、オープンエアを満喫できるドライビングでしょう。
これは、バイクにも通じるところがあり、クローズドボディーの一般乗用車とは一線を画すものと言えます。
また、マニュアルトランスミッションを操り、あくまでも自分の意思でクルマを動かす喜びは、高度に自動化された最新のクルマでは味わえないものですよね。
白いダイハツ・コペンGRを見かけました。
トヨタとダイハツが、コペンをベースに共同で開発し、FFの軽自動車ながら、本格的なオープンライトウェイトスポーツといえるモデルです。
デザイン的には、他のGRラインナップとの共通点を感じさせるもので、正直、目を引くような斬新さは乏しいのですが、その分、ボディーの強化など、目に見えないポテンシャルの高さは相当のもののようです。
世界的なSUVブームの流れ。まだまだ続くような気配です。
スタイリングのトレンドも、クーペライクなクロスオーバーというものから、 本格SUV的なものが、近年は持て囃されつつあるようです。
また、日本では、国情に合ったコンパクトなサイズのものが急速に注目され始め、軽自動車のSUVも充実してきましたよね。
白いボディーに赤いルーフの現行3代目シトロエンC3を見かけました。
一時、没個性になりかけていたシトロエンですが、最近は、すっかりアヴァンギャルドな個性を取り戻した感があります。
また、ラインナップ全体のスタイリングが、きわめてSUV寄りのものとなっているのも特徴でしょう。
EVにしろFCVにしろ、今後の自動車がモーターを動力源としたものとなるのは間違いないでしょう。
100年以上続いた内燃機関に別れを告げることとなるわけですが、あの粗野ですらあるダイナミックなドライビングフィールを知る世代としては、一抹の寂しさを感じざるを得ませんね。
今でこそ、EVといえば日産リーフという感じになっていますが、10年ほど前に、三菱アイ・ミーブという軽自動車ベースのEVが本格普及するのではと思われた時期がありましたよね。
タクシーや公官庁、企業用などに納入されたのを皮切りに、個人向けの販売も開始され、一気にEV時代の到来かという気運が高まりましたが、その後に続く目ぼしいクルマが無かったため、EV熱が冷めてしまったという経緯がありました。
もし、あのままEVが本格普及していたなら、今頃世の中はどうなっていたでしょうね?
現状の話をすれば、FCVよりEVの方が遥かに普及していることは間違いありませんよね。
国産EVの雄、日産リーフは、現在2代目へと進化し、街中でも普通に見かけますし、同じ日産のノートe-POWERも、ガソリンで発電するEVとして人気となっています。
世界的にも米国のテスラモータースをはじめ、欧州、中国の各メーカーもEVシフトを強めています。
さらに、全固体電池などの次世代バッテリーが現実化した暁には、これが決定的になると思われます。
FCVに欠かせないのが、燃料となる水素です。
燃料といっても内燃機関ではなく、モーターを駆動するための電気エネルギーを発電によって生み出すための基となるんですよね。
そのため、同じモーターを使うEVとクルマの仕組みは近く、一旦、バッテリーに電気をためてから使うか、リアルタイムで発電しながら使うかの差でしかありません。
EVとFCV、どちらが今後のスタンダードとなるのか、不透明なのは、この辺に理由があると思われます。
紺色の初代トヨタ・ミライを見かけました。
すでにアナウンスされている次期モデルは、アウディを思わせるスポーティーなフォルムで、「よりフツーなデザイン」になるようですが、それだけ普及への意欲が高いとも読み取れます。
トヨタも認めているように、FCV(燃料電池車)が本格的に普及するには、現状の10倍以上のオーダーが必須であるということは間違いないでしょう。
そのことによって、はじめて水素ステーションなどの社会的インフラが整うということがあるためです。
サイズが大きいにもかかわらず人気のSUV。
一つは、ドライビングポジションが通常のセダンなどに比べて高いため、見晴らしがよく運転しやすいということが挙げられるでしょう。
そのため、小柄な女性などから、ミニバンと共に絶大な支持を得ていますよね。
さらに、以前から何度も書いているように、「タフなイメージへの憧れ」が多くのユーザーの中に潜在的に存在するからだと私は思っています。
白い現行4代目ジープ・ラングラーを見かけました。
誰の目から見ても「ジープ」と分かる、いかにもタフな印象のスタイリング…、日本で人気なのも分かりますね。
大柄なアメリカンサイズを、日本の狭いインフラで持て余してしまうことを十分承知の上で、乗ってみたいと思わせるホントに魅力的なクルマだと思います。
EVの時代になった暁には、現在のエンジン排気量で分けられたクルマのヒエラルキーというのも崩壊してしまうんでしょうね。
税制なんかも、出力パワー別とか車体サイズ別とかになると思われます。
いずれにせよ、自動運転車も含めて、今はそれらが混在する「混沌の時代」ということになります。
エンジンの搭載位置。
FFとかFR、RR、MRなど、それぞれの利点や欠点が、スポーツカー好きの間で論議の対象となっていたのが懐かしいですよね。
EVやFCVの時代になった時、これらの言葉も死語となってしまうんでしょうか。
軽のオープンスポーツ。
現在存在するのは、ホンダ・S660とダイハツ・コペンだけですが、かつては、スズキにもカプチーノというクルマが存在しました。
これは、当時ブームだった「ハイパワー軽」の雄、アルトワークスのパワーユニットをエンジン縦置きFRレイアウトに仕立て直して作られた本格的スポーツカーでした。
発売時期もビートと同時期。当時は、こんな凄い軽自動車が普通に売られていたんだと思うと、あらためて感慨深いですね。
白いホンダ・ビートを見かけました。
1991年、当時同社のフラッグシップだったNSXと同様の後輪駆動ミッドシップを採用する軽自動車として華々しくデビューしたクルマです。
29年を経て、それなりのヤレ方をしてはいるものの、最新のS660にも引けを取らない「華」を保ち続けていたのはさすがです。
本当に使いやすいクルマを求めているのが、日本のクルマユーザーの実態といえるでしょう。
でも、それに沿ったクルマが意外なほど提供されていないというのも事実です。
メーカーがどれだけこのことを認識しているのか、あらためて問いたいと思いますね。
自動車メーカーにとっての国内マーケティング。
重要なのは誰もが分かっているものの、今や世界的戦略も欠かせないため、ないがしろになりがちです。
その最たるものが、傍観車で何度も書いている、近年のクルマのサイズ拡大でしょう。
排気量による税区分となり、5ナンバー、3ナンバーサイズということが形骸化して久しいですが、ユーザーにとって本当に重要なのは、クルマの排気量より、日々の生活での使いやすさ・取り回しであるということをあらためて主張したいと思います。
白と黒のツートーンカラーのダイハツ・ロッキーを見かけました。
昨年のデビュー以来、ヒットを続ける、今やコンパクトSUVの雄といっても良い存在のクルマですよね。
本当に日本の庶民が求めていたクルマを、きめ細かいマーケティングで掘り当てたダイハツの功績をたたえたいと思います。
「ギャップ萌え」を楽しむ。
本当にクルマというのは奥が深く、楽しめるアイテムだと思いますね。
ただ、自動運転の技術が進み、クルマが個人の所有物という概念が希薄になっていくとしたら、どうなってしまうのか、一抹の不安もあります。
最近のコメント