12/31大晦日の傍観車
大晦日を迎えて、今年の総評をと考えていますが、昨日も書いたように、コロナとの日常がすっかり定着してしまった現在、クルマと生活という狭い枠で語ることの無力さを痛感してしまいますよね。
とはいえ、限りない可能性を持つ私たち人類の「新たな功績」を期待して、少しでも早く、平穏な「日常」を取り戻すことが出来ることを祈りつつ、今年の傍観車を締めくくることにします。
今年も一年、ヨシキ・ログにお付き合い頂きまして誠にありがとうございました。少しでも良い年が迎えられますように。
大晦日を迎えて、今年の総評をと考えていますが、昨日も書いたように、コロナとの日常がすっかり定着してしまった現在、クルマと生活という狭い枠で語ることの無力さを痛感してしまいますよね。
とはいえ、限りない可能性を持つ私たち人類の「新たな功績」を期待して、少しでも早く、平穏な「日常」を取り戻すことが出来ることを祈りつつ、今年の傍観車を締めくくることにします。
今年も一年、ヨシキ・ログにお付き合い頂きまして誠にありがとうございました。少しでも良い年が迎えられますように。
今年も残すところ二日となりましたが、コロナウイルス蔓延によって、すっかり私たちの日常も変わってしまいましたよね。
密を避けられるパーソナルな移動空間であるクルマが、公共交通機関より不安が少ないと持て囃されたりもしましたが、そもそも移動そのものの意義を問われる昨今、難しい立ち位置にあるといわざるを得ません。
経済を回しながら感染対策も怠らないという、難しいかじ取りを続けながら、年を越していくのだなということを実感しますね。
黒い現行2代目ホンダ・N-WGNカスタムを見かけました。
徹底したボクシーなスタイリングは、各メディアで、都会的で洗練されていると好評なようですが、個人的には、あまり響きませんでしたねぇ…
やはり、直線基調だと、豊かな曲面を有するボディーに比べ、面質が劣って見えてしまうことは避けられず、どこかチープな印象を与えてしまうようです。
クラスレスな魅力、国産車に今一番欲しいのがこれではないでしょうか。
単に、豪華な造りとか、チープで凡庸とかという次元ではなく、使って納得、乗って納得出来、長く所有したくなるクルマであることが求められます。
また、これに、サイズの大小は関係なく、それぞれのユーザーのニーズに合った様々なクルマが存在すべきでしょう。
今風に言えば、「コスパの良いクルマ」という感じでしょうか。
シトロエンの代表作といったら何でしょう?
2CVでしょうか、DSでしょうか、はたまたトラクションアヴァンを挙げる人もいるかと思います。
私は乗っていたこともあるBXに今でも愛着の念を感じているのですが、これらすべてのモデルに共通しているのが、クラスレスな魅力ということでしょう。
庶民が乗っても、VIPが乗っても、不思議と様になる…いいじゃないですか!!
エフォートレスでセンスの良い日常使いのクルマ。
私にとっては、それこそ「理想のマイカー」なのですが、思えば、フランスやイタリアなどのラテン車には、そのようなクルマが多いような気がします。
特に、いつも書いている往年のシトロエンには、そんな名車が多かったと思うのです。
エフォートレスなデザインを推し進めるホンダがN-WGNに続いてリリースしたのが現行4代目フィットです。
何度か書いていますが、個人的にこのクルマで一番注目したのがインテリアデザインです。
ダッシュボードまわりのデザインに始まり、シートの形状、素材、カラーリングを含めて、全体を貫くのが、その都会的なセンスの良さです。
これは、かつて初代シティをデビューさせた頃のホンダを彷彿させるものだと思いますね。
ブルーグレーの現行2代目ホンダN-WGNを見かけました。
先代のスポーティーな意匠から、肩の力が抜けたエフォートレスなデザインに大きく変わった現行モデルですが、街で見かける数は先代と大して変わらないような気がします。
やはり、絶対的王者N-BOXのユーザー支持率は凄まじく、これを超えることは難しかったんだと納得させられますね。
ハスラーヒットの理由を続けたいと思います。
SUVというジャンルを一気に身近にしたということは昨日も書きました。では、なぜ、今、SUVが持て囃されるのか?これも、連日書いているような気がしますが改めて…
それは、ここ最近の異常気象や天変地異の類の増加を抜きにしては語れないだろうと感じています。災害で道路環境等が悪化した場合でも、踏破力の高いSUVなら、何とかなるんじゃないかというユーザーの淡い希望が、一家に一台のファーストカーにSUVを選択させる理由になっているように思うのです。
でも、日常使用するには、本格的なオフローダーでは大袈裟すぎる…その「折衷案」としてクロスオーバー、しかもより本格SUV的なイメージを持つものが持て囃されていると考えられます。
初代ハスラーがヒットした理由。色々なメディアでも語られていると思いますが、私なりに考えてみました。
まず、それまでは、大きくて無骨であり取っつきにくかったSUVというジャンルを、軽自動車でポップなデザインを纏うことで、一気に身近な存在としたからではないかと思うのです。
ピンクと白のツートーンカラーのハスラーに、理屈を超えて一気に魅せられたのを覚えています。
赤いボディーに黒いルーフの初代スズキ・ハスラーを見かけました。
2代目の現行モデルも相変わらず人気ですが、この初代の大ヒットがなければ、今がないということは間違いありません。
誰が見ても楽しいSUVライフを想起させ、奇をてらったところのないポップなスタイリングは、今見ても秀逸だと思いますね。
アクア・クロスオーバーと同じような成り立ちのクルマが、現行4代目ホンダ・フィットに追加されたフィット・クロスターです。
こちらも、ベース車両に最小限のパーツ変更を加え、SUVの雰囲気を感じさせる別のクルマに仕立て上げることに成功しています。
個人的には、SUVでありながら都会的センスも感じさせるところがツボにはまりましたね。
ガンメタリックのトヨタ・アクア・クロスオーバーを見かけました。
樹脂製のホイールアーチや、前後のバンパーアンダーガードなど、最小限のパーツ変更ながら、結構SUVに見えますね。
また、トヨタらしくクオリティーの高さもしっかり感じさせるところは、さすがです。
軽自動車におけるコストパフォーマンスの追求、各メーカーで考え方に差がありますよね。
まず、最近長らく売上レースのトップをひた走るホンダに関しては、優先順位の一番が「品質」であるように思います。特に現行2代目N-BOXは、その傾向が強く、装備を充実させた場合の購入時総支払額が軽く250万円を超え、300万円前後になることも珍しくありません。それでも、多くのユーザーがそれを望んでいる事実があります。
一方、昔から軽を主力としていたスズキやダイハツと言ったメーカーは、とにかく庶民の味方としての軽自動車に注力し、コスパを第一とした製品開発を進めてきました。
その流れが、現在も脈々と受け継がれているということでしょう。
私も含め多くの消費者に関心が高いのが、コストパフォーマンス(通称コスパ)でしょう。
当然、これはクルマにも言えることで、生活の道具として割り切って見た場合、最近の国産車は極めて高いといえます。
ただ、クルマには耐久消費財としての一面もあるわけで、この観点に立った場合、より高品質感を望みたいという思いもあります。
先のダイハツ・タントやタフトにおいては、このバランスに、メーカーが腐心しているさまが、ありありと分かるんですよね。
軽自動車の進化について書いていますが、その中で、私もユーザーであるダイハツのクルマに、最近変化が生じていることに一抹の不安を感じています。
それは、「良品廉価」の思想に裏付けされた高品質感(プレミアム感)の衰退です。わが愛車でもあるキャストシリーズや、その母体となった6代目ムーブに見られた車格を超えたクオリティーの追及が、その後の4代目タントやタフトを見る限り、後退したと感じざるを得ないからです。
多くのユーザーにとって必要十分なクオリティーも、キャストのオーナーから見ると、多々気になってしまうんですよね。
昨日のタフトを見ても分かる通り、近年の軽自動車の進化は止まるところを知りませんよね。
自動ブレーキなどの電子デバイスの採用では、登録車を超えて、これをリードする役割すら担っています。
何度も書いているように、生活の道具としての性能に磨きをかけ続けた結果が、今日の軽自動車人気を支えていることは間違いありません。
ベージュのダイハツ・タフトを見かけました。
今年の最大トピックである新型コロナウイルス騒動の真っただ中で発売されましたが、その出来はなかなかのものでしたね。
最新のACCをはじめ、電動パーキングブレーキなどにも対応し、電子デバイスの装備でも、第一線に躍り出ました。
ただ、ハードの出来の良さに比べて、デザイン面や質感の高さなどでは不満もあり、個人的には評価を下しにくいクルマでしたね。
初代以来、「クルマの本場」ヨーロッパでも絶大な支持を得続けているトヨタ・ヤリス。
現行4代目では、今までのオールインワン的なコンセプトから、パーソナルスポーツ的なコンセプトへ大きく舵を切った印象がありますが、これもヨーロッパの最新トレンドに合わせたものと言ってもいいかもしれません。
いずれにせよ、日本のユーザーに変に媚びないで開発された「芯の通った」純粋なモデルだけに、期待したいと思いますね。
昨日まで書いてきた「ヴィッツ三兄弟」によって、日本の本格的コンパクトカーの時代が始まったといっても過言ではありません。
これらは欧米での販売を主眼に開発された真の国際車であることから、性能的にも今までの日本車とは次元の違うものでした。
その影に優れた小型エンジンの開発などで力を貸したダイハツの功績があったことは以前にも書いた通りです。
ヴィッツ、ファンカーゴとくれば、プラッツを忘れるわけにはいきません。
ヴィッツのセダン版であるプラッツは、ドイツ、イタリア、フランス、イギリスなどでは販売されず、日本、アメリカ、東欧、オセアニア、中近東、中国など、小型セダンの需要が見込める国で販売されていました。
デザインは前2車同様、モダンなもので、当時の国産セダンの中では、アヴァンギャルドと言ってもいい程、未来的に見えたものです。
初代ヴィッツの話をする時に忘れてならないのが、遅れること約半年でデビューしたトールワゴンのファンカーゴです。
デザインはヴィッツ同様、徹底したヨーロピアンモダンスタイルで、当時、凡庸な意匠のモデルが多かったトヨタのラインナップの中で、異彩を放っていたものです。
ちなみに、ヨーロッパでは、ヤリス・ヴァーソと呼ばれ、商用車カテゴリーで大ヒットとなりました。
フィットもヤリスも私はマイカーとして所有したことはありませんが、世界に通じる優れたコンパクトカーであることは間違いないと思います。
でも、日本で本格的なコンパクトカーが根付いたのは、ごく最近の事で、1999年に初代ヴィッツ(現ヤリス)が登場してからですよね。
当時、ヴィッツが搭載していた、1000ccの排気量ながら1500cc並のパフォーマンスを持つ優れたエンジンに舌を巻いた記憶がよみがえります。
最近では、すっかり、ヤリスの方が街中で見かける頻度が高くなりましたが、個人的には、デザインの洗練という点でフィットの方に軍配が上がるように思うんですよね。
それは、身近な感じというか、肩ひじ張らない力の抜けたところを新鮮に感じるからです。
白いボディーに黒いルーフのツートーンカラーのトヨタ・ヤリスを見かけました。
個人的には、今まで、同時期にモデルチェンジしたホンダ・フィットの方に目が行っていましたが、この個体を見て、改めてヤリスもなかなか良いなと思いましたね。
凝縮したフォルムでありながら、グラマラスな丸みを持っているところがミソでしょうか。
タフト…多くの人々は、スズキ・ハスラーの亜流じゃないかと思っているのではないでしょうか。
思えば、わが愛車キャスト・アクティバは、初代ハスラーの対抗馬として後追いでデビューしたものの、アナザーワンを目指したがために惨敗した経緯があります。
ターゲットが本当に良いものであれば、違う方向を目指すのではなく、同じ方向を目指す…そう開き直って開発されたのがタフトなのかもしれません。
カーキ色のダイハツ・タフトを見かけました。
わが愛車キャスト・アクティバの後継車として今年6月に登場した軽SUVですが、いい意味で地味なクルマだと思います。
デザインコンセプトは、かつてのネイキッドに近く、ギア(道具)感を前面に押し出したもので、使い勝手は良好です。
現時点で最新の電子デバイスも装備していながら、価格もそこそこに抑えているところは、さすが良品廉価のダイハツと言えます。
個性のあるカーデザイナー、今は少なくというか、いなくなってしまいましたよね。
まあ、世の中が、彼らがデザインしていたような個性のあるクルマを求めていないということもあるのかもしれませんが、寂しい限りです。
日頃、実用性だとか、生活に寄り添うクルマが一番だとか、この傍観車で書いている私ですが、人一倍、個性的で変わりモノ好きでもあるので、その両立を願わずにはいられません。
ランボルギーニ・カウンタックのデザイナーと言ったら、マルチェロ・ガンディーニです。
ルノー・サンクやランチア・ストラトスなども手掛け、ジョルジェット・ジウジアーロと並ぶカーデザイナー界の巨匠なんですが、彼の場合、「孤高の」という形容詞が似合う独特なクセのある作風で、好き嫌いが分かれる節があります。
ただ、へそ曲がりな?私は、昔から彼の作風が好きで、もう一台の彼を代表するクルマ、シトロエンBXを所有していたくらいなんですよね。
「折り紙細工」と呼ばれた極端な直線基調のフォルムは、カウンタックとの共通点も見出すことが出来ます。
私たちの世代には懐かしいスーパーカーの世界。
ブームを象徴する一台と言われれば、やはり、きのうも名を挙げたランボルギーニ・カウンタックではないでしょうか。
私の記憶では、真っ黄色のボディー色で目の前に現れたそれは、今まで見たこともないようなフォルムで、一瞬にして心を奪われたと思います。
「スーパーカー」という言葉の響きに胸が高鳴るのは、私も含め、主に現在4,50歳代の人が多いのではないでしょうか?
1970年代後半から80年代にかけて、日本でブームが巻き起こり、ランボルギーニ・カウンタックやランチア・ストラトス、フェラーリ・ディノ、ポルシェ911など、当時、子供でもスラスラと名を挙げられたものです。
浮世離れした地を這うような背の低いフォルム、開けただけでどよめきが起こったガルウイングドアなど、一つ一つの情景が懐かしく思い起こされます。
赤い初代ホンダNSXを見かけました。
2016年に発表された2代目NSXは、まだ街中で見かけたことはありませんが、さすが「日本のスーパーカー」、約30年が経つ今でもそのご威光は薄れることがありませんね。
背が低い独特なフォルムは、フェラーリの影響を免れませんが、私たちの世代にはNSXの印象の方が強烈に残っているんですよね。
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