2/28の傍観車
時代を超えて愛されるレトロデザイン。
クルマに限らず、家電等でもすっかり定着した感があります。
過度な緊張を強いることなく、場を和ませる仲間のような存在として、これからも支持され続けていくものと思われます。
時代を超えて愛されるレトロデザイン。
クルマに限らず、家電等でもすっかり定着した感があります。
過度な緊張を強いることなく、場を和ませる仲間のような存在として、これからも支持され続けていくものと思われます。
レトロデザインで登場したクルマがビンテージへと昇華した例。
BMWミニとVWニュービートルもそうでしょう。
これらは、もともとオリジナルモデルがあり、そのリバイバルとして登場したものですが、それぞれ20年が経ち、現存する個体は、まさにビンテージの仲間入りを果たしたと言えます。
ちなみにフィアット・チンクエチェントもリバイバル型が2007年登場ですから、もうすぐこの仲間入りですよね。
ライトブルーの日産フィガロを見かけました。
パッと見でもヤレている感が伝わる状態でしたが、悪い感じはしませんでしたね。
レトロデザイン全盛の1991年に登場してから30年を超え、本当のビンテージへと昇華したわけで、ある意味これからがこのクルマの本領と言えるのかもしれません。
統一感のあるスタイリング。自動車メーカーにとっては功罪両方あると思います。
同族感、血統など、企業のアイデンティティーを訴求する一方、これが長く続くと「どれも同じ」、「変わり映えしない」といったネガティブな評価が出てくるのは仕方ないことかもしれません。
天下のメルセデスにさえ、このようなことを感じてしまうのですから、クルマのデザインというのは難しいものですね。
総合自動車メーカーと言えば、日本でもトヨタという大看板がありますよね。
ことデザインに関していえば、近年、目覚ましくアヴァンギャルドなデザインを推し進めることで、ラインナップの中だるみを防いでいることは、注目に値するんじゃないでしょうか。
やはり、「あのメーカーのクルマって、どれを見ても同じでつまんないよね」といわれるのは、自動車メーカーとしても悲しいですからね。
メルセデスのSUV、最近は昨日書いたGLEも含め、一体何車種あるんだというくらいラインナップが増えていますよね。
もともと総合自動車メーカーであり、すべての車型を揃えることに異論はないのですが、なんとなくピントがぼやけるような気がしてなりません。
白いメルセデスGLEクラスを見かけました。
今や世界中に数多あるSUVの中で、このGLEが異彩を放っているかと問われれば、首を縦に振ることは出来ません。
デザイン的にも、近年のラインナップの標準に沿うもので、破綻はないものの、全くと言っていいほど刺激の無いものと言わざるを得ませんね。
ただ、この安定感を求めるユーザーも多いと思うので、一概に否定はできませんが…
フィアット傘下となった現在のクライスラー、昨日まで取り上げていたジープもそうですが、個人的には以前ランチア・イプシロンとして販売されていたクライスラー・イプシロンが感慨深いですね。
このクルマ、初代・2代目は、いかにもイタリアのコンパクトハッチらしい佇まいで、知る人ぞ知る存在の逸品であったと思います。
一方、クライスラー名義でも売られる3代目は、ラジエーターグリルなどにクライスラー的な意匠を採用したりと、若干バランスに欠くところも感じられ、合併の苦悩が見え隠れしているような気がして複雑な心境なんですよね。
ジープ・コンパスと同じプラットフォームを使うのがレネゲードです。
日本では、こちらの方がはるかに人気も認知度も高いですよね。
個人的にも、より、イタリアンデザインとジープイズムの融合が上手くいっているように感じます。
白い2代目ジープ・コンパスを見かけました。
フィアットの手が入った現在のジープの良さが素直に出たモデルだと思いましたね。
全体としてはオンロード寄りのSUVという立ち位置ですが、7スロットグリルや台形のホイールアーチなどの「伝統」は、しっかり継承されており、タフで頼りがいがあるギアとしてのイメージはしっかり保たれているのが見事だと思います。
私は、生活の道具としての自動車という点で、フランス車の右に出るものはないと前から思っていましたが、最近のモデルを見ると、卓越したデザインが更に進化した分、細かい品質感・プレミアム感に関しても、明らかに昔より気を遣い始めていることを感じますね。
何はなくともクオリティー信仰の強い日本人ユーザーには嬉しい話ですが、素っ気なさにエスプリを感じた、かつてのフランス車の魅力が薄れつつあるのも事実で、ちょっと複雑な心境ですね。
個人的に、4代目ヤリスに注目しているのが、「徹底した割り切り」です。
昨日書いた内装の造りもそうですが、エクステリアに関しても、ダイナミックな造形を実現した分、細かいパーツ類への華美な投資は低く抑えていることが分かります。
これこそまさに欧州流合理主義の実践であり、国内にも「生活の道具としての自動車」を根付かせるためには必要な道のりだと思うのです。
ヤリスは、1999年に登場した初代から世界戦略車として販売が続けられてきました。
現在でも、国内製造国内販売とフランス製造欧州販売の二本立てで展開しており、内装など、デザイン優先で若干チープなところも見受けられますが、個人的にはフランス的なエスプリが感じられて悪い気はしないですね。
薄いピンクとブラックのツートーンカラーのトヨタ・ヤリスを見かけました。
ほとんど白と言っても良いくらいの淡いピンクですが、なかなか微妙なニュアンスのある良い色だと思いますね。
ヴィッツの時代を含めると4代目となりますが、このモデルが一番ギュッと凝縮したようなフォルムを持っていますよね。
アウディが攻めに攻めたデザインを採用した初代TT。
1998年という時代は、世の中全体にそんな空気が漂っていたといえるかもしれません。
日本でいえば、初代トヨタ・プリウス、ヴィッツがこの頃に登場しています。
「クルマが未来になっていく」とは当時のトヨタのキャッチフレーズですが、あの頃のワクワク感をよく表していると思います。
初代アウディ・TTクーペ、これのオープンモデルがTTロードスターです。
記憶が不確かなんですが、これのボディーカラーが濃いめのグレーで、内装にオレンジの本革シート(大きなステッチがあったような)の組み合わせというのが最高にカッコ良かったような気がしますね。
24年前のクルマですが、探せば中古で状態の良いものがあるかもしれませんね。
アウディと言えば、個人的に好きだったのが、1998年にデビューした初代TTクーペです。
円をモチーフにデザインされた豊かな曲面基調のボディーは、それまでのアウディのデザインとは一線を画し、むしろ、同グループのVWから同時期にデビューしたニュービートルとの共通点を感じさせるものでしたね。
あの愛嬌のあるダルマさんのような容姿、最近では、めっきり見かけることも少なくなりました。
白い2代目アウディ・Q7を見かけました。
フルサイズのSUVといいますが、実車を見た印象は、ずんぐりしたステーションワゴンという感じで、かなりオンロード志向でデザインされたんだなと思われます。
今の流行でいえば、ホイールアーチをブラックか樹脂にしたりするんでしょうが、このクルマはあえてボディー同色にして、乗用車らしい上級感をアピールしています。
ただ、これもアウディというメーカーの主張であり、それに同意する者のみがユーザーになればよいということなんでしょう。
赤いボディーにブラックルーフの日産・オーラ e-POWERを見かけました。
ノートのプレミアムモデルとしての位置づけで、以前あったメダリストの後継グレードということになるようです。
エクステリアの違いは然程無いものの、インテリアは本革を使用するなど、ノートとの差別化が図られています。
個人的には、デザインが全般的に大人し過ぎるかなと思うんですが、適度なシックさも感じることが出来るため、これが好みというユーザーもきっといると思います。
ライトウェイトスポーツの将来、個人的には限りなく明るいのではないかという気がしますね。
というのも、小ぶりなスポーツカーとEVというのは、とても相性が良いと思うからです。
そこそこの航続距離で良いため、バッテリーも小型で済むでしょうし、モーターの強力なトルクで走りも十分スポーティーになるはずです。
マツダがどのような戦略でこれに臨むのか、興味津々ですね。
赤い4代目マツダ・ロードスターを見かけました。
登場から7年近く経つとは思えない新鮮なスタイリングですよね。ライトウェイトスポーツらしい、ギュッと締まった筋肉質なボディーが映えます。
おそらく、次期モデルが出た後も時代を超えた魅力を呈し続けるのではないかと思われます。
欧州のEV。急に出揃ってきた感があるため、その出来は付け焼刃程度のものかなと思いきや、どうして優れたものが多いようですね。
そんな中、個人的に興味があるのがプジョー・e-208です。既存のレシプロエンジン車と変わらない外観が、兎角EV独自の斬新さをアピールしたがる国産車との差というか、余裕のようなものを感じさせます。また、肝心の走りも、しっかりプジョーの猫足は健在で、モーターのトルクフルな走りとの相性もばっちりということですから、古くからのプジョーファン、フランス車ファンも納得させられるんじゃないでしょうか。
日本では、まだ、日産リーフとホンダeくらいしか一般ユーザーの認識を得られていない感がある日本のEVですが、海外、特に欧州に目を移すと、当たり前のように通常ラインナップに加わっていることに驚かされます。
といっても、そんな感じを抱くようになったのはここ数年の事で、やはり欧州メーカーは目標を立てたらやることが早いですよね。ゲルマン系メーカーは言うに及ばず、フランス、イタリア、英国メーカーでも、あっという間にEVの車種が揃ってきました。
かつて家電製品で世界を席巻した日本の国民としては、この状況には悔しさしか覚えませんね。
白いホンダeを見かけました。
生産台数自体が少ないこともあり、私は初めて街中で見かけましたね。
ホンダ流解釈のレトロモダンテイストが冴えわたった印象のスタイリングは、小さなボディーにもかかわらず存在感抜群で、目を引きましたね。
でも、まだまだキワモノ的存在と言わざるを得ないのが正直なところでしょう。
10年前と今の軽自動車を乗り比べてみて、一番違いを感じるのが、昨日まで書いてきたクルマの剛性感、造りの良さじゃないでしょうか。
最新の電子デバイスや自動運転システムも、このしっかりしたプラットフォームの上でなければ良さを生かせないと思います。
また、それがダイハツだけでなく、すべてのメーカーで感じられることが日本の自動車産業の底力を物語っていますよね。
ミライースの話を続けます。
このクルマの「しっかりした造り」の基になっているのがプラットフォームです。今、DNGAと呼ばれているダイハツの新世代プラットフォーム、実は2014年に登場した6代目ムーヴのDモノコックが基礎となっているんですが、2代目ミライースには、その進化型が搭載されています。いってみれば、今のDNGAのパイロット版ということになります。
今までのボトムグレードの軽自動車とは次元の違うしっかり感は、多くのプロユースのドライバーに届いたんでしょうね。
2代目ミライースの営業車ニーズがなぜ高いのかを考えてみたいと思います。
個人的にも、今の愛車キャストアクティバが納車されるまでの間の代車として、1か月半ほどこのクルマに乗っていましたが、ボトムクラスの低価格車にもかかわらず、しっかりした造りがすべてにわたって徹底していることに感心させられました。
これは、ちょっとした段差を乗り越えたときにも容易に感じられることで、営業車として使用された際の評判が高いであろうことは明白でしたね。
シルバーの2代目ダイハツ・ミライースを見かけました。
ファニーなスタイリングが多かったそれまでのベーシッククラスの軽自動車の常識を覆した強いウェッジシェープで直線基調のスタイリングは、当初違和感もありましたが、見慣れてくると、機能的・合理的で知的なイメージすら感じさせるようになってきましたね。
また、気がつくと、営業車として街中で見かける率も、ライバルのスズキ・アルトよりだいぶ多いようにも感じます。
そうなると、気になるのが次期モデルですよね。
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