6/30の傍観車
「三菱ジープ」と聞いて、懐かしいなと思った方は、2022年現在で60歳代以上の方でしょうか。
1953年、完全ノックダウンによる生産から始まり、1956年からは国産化され、エンブレムにスリーダイヤが付くようになり、自衛隊などを中心に、なんと2001年まで生産供給が続けられてきたという歴史があります。
私なども、子供の頃はジープと言えば三菱ジープという印象が強かったですね。
「三菱ジープ」と聞いて、懐かしいなと思った方は、2022年現在で60歳代以上の方でしょうか。
1953年、完全ノックダウンによる生産から始まり、1956年からは国産化され、エンブレムにスリーダイヤが付くようになり、自衛隊などを中心に、なんと2001年まで生産供給が続けられてきたという歴史があります。
私なども、子供の頃はジープと言えば三菱ジープという印象が強かったですね。
すっかり、マイカーの定番として認知されているSUV。
その権化ともいえるjeepは、時代の変遷に実に上手く適応してきたと言えるんじゃないでしょうか。
特に日本においては「三菱ジープ」の存在は大きかったと思いますね。
紺色のジープ・レネゲードを見かけました。
日本でも人気のこのモデル、登場からもう7年も経っていたんですよね。
FIATの血が入ることで、ポップなデザインを手に入れた新時代ジープ。
まだまだ古さを感じさせないところはさすがです。
かつてドラム式ボビン型メーターで名を馳せたシトロエン。最新のモデルでは、フルディスプレイ式のCGメーターパネルで再び斬新な表現にトライしています。
プジョーもそうですが、フランスのメーカーは、計器盤のデザインにも相当なこだわりがあるらしく、本当にオリジナリティーのあるものばかりで、見ていて楽しいですよね。
斬新なメーターパネル。CGなど無いその昔、機械式でこれにトライしたのが1970年代のシトロエンです。
GSに採用されたドラム式ボビン型メーターは、その後のBXやCXにも採用され、一時、シトロエンの代名詞的存在にまでなりましたが、1980年代になると、次々にオーソドックスな針式メーターに戻ってしまいました。
ディスプレイ式メーターパネルについて続けます。
この方式になってから、各社のデザインが千差万別でとても面白いんですよね。
例えば、メルセデスなどは、昔ながらの針式メーターをCGで忠実に再現しています。良く見ると、針の影まで表現されており、その端正なデザインと共に感心させられます。また、プジョーでは、従来の常識から逸脱した新しい概念の立体的な3DCGで表現されており、その斬新さには驚かされます。
その他メーカーも、続々と新しいデザインをこのタイプのディスプレイメーターに採用してきており、目が離せません。
最近のクルマの装備で気になるのが、フルディスプレイ式のメーターです。
これまでの、機械式だったスピードメーターやタコメーター、燃料計などをCG合成してディスプレイに表示するというこのスタイル、デザインに無限の可能性があり、各メーカーの工夫が期待されますよね。
個人的に後席スライドドアを敬遠する理由。それは、クルマをほとんど前席2名乗車で使うことと、作動部分が複雑で重いスライドドアは、長く使った時の耐久性に不安があるからなんですよね。
もちろん、メーカー側も長年のノウハウの蓄積で信頼性・耐久性を上げていることは想像に難くないんですが、私にはシンプルなヒンジドアで十分です。
最近は、軽スーパーハイトワゴンの定義にもなっている後席スライドドア。
初代タントは装備していなかったんですよね。また、2代目をベースとしたタントエグゼも後席はヒンジドアでした。
これは、後席まわりのシートアレンジよりも居住性を充実させようという意図があったんではないかと推測されますが、このコンセプトは今にも通用するような気もします。だだ、ニーズを厳密に考慮するメーカーとしては、量産が難しいのかもしれません。
シルバーの初代ダイハツ・タントを見かけました。
背の高さをあえてアクセントとして見せるデザインは、今見てもなかなかセンスが良いと思わせますね。
後席がヒンジドアというのも、逆に新鮮だったりします。
1970~80年代、デザインイメージにおいて、日産やホンダの対極にあったのが他ならぬトヨタですよね。
土着的とすら言える日本的な文法で成立するデザインは、若者やクルマ好きからは凡庸と捉えられましたが、多くの一般大衆からは歓迎され、その販売台数を大きく伸ばしたのは周知の事実です。
今でこそ、レクサスからつながるアグレッシブ&アヴァンギャルド路線が定着していますが、その根底には日本人ならではのデザインの血が流れているというわけです。
国産メーカーのデザインイメージについて…
昨日書いた日産と共に、1970~80年代、圧倒的な都会的イメージを放っていたのがホンダです。
いち早くマスキー法に対応した初代シビックCVCCと、初代アコード、プレリュードという一連の流れは、このイメージを決定づけました。
今の目で見ても、どこかBMWを思わせるようなクールさは、国産車としては群を抜いていると思いますね。
グレーメタリックの3代目日産ノートを見かけました。
直線基調の無機質な感じが、この塗色とよく合っていると思いますね。
そういえば、もともと日産のデザインは、どこかクールで都会的なイメージがあったんですよね。
大衆車の高級化路線に拍車を掛けた2000年代初頭のフォルクスワーゲン。
特に、日本車には影響が大きかったといえるでしょう。それまでのコンパクトカーをはじめとするエントリーカークラスのクルマは、いかにも大衆車然としたチープな印象が強かったものですが、これ以降、モデルチェンジした多くのクルマは、軒並み造りが良くなってきたのを憶えています。
これは、現在のモデルと1990年代のモデルのドアの閉まり具合の重厚さを比べれば一目瞭然ですよね。
私が乗っていたポロGTI。ピエヒ氏が会長だった時代の典型的なプロダクツといえます。
3代目初期型モデルのフェイリフトによって誕生したこの後期型モデルは、まるでフルモデルチェンジしたほどの変わり様で、質の高いプレミアム感の演出は、同時期にデビューした4代目ゴルフと並び称されるものでした。また、最近よく使われる「ビッグマイナーチェンジ」という言葉は、この頃から言われるようになったんじゃないでしょうか。
ちなみに、このフォルクスワーゲンの高級化路線が、世界中の自動車メーカーに与えた影響は計り知れず、以後、コンパクトカーと言えども、プレミアム感は必須となっていますよね。
ポロと言えば、私自身もかつて乗っていたことがありました。
3代目後期モデルのGTIでしたが、コンパクトなサイズに似合わず、大人びた重厚な走りを堪能できるクルマでしたね。
まさに質実剛健、ゲルマン車はかくあるべきという印象が、今でも鮮烈に残っています。
白い5代目フォルクスワーゲン・ポロを見かけました。
一見、6代目と区別がつきにくいのですが、こちらの方が若干ボディーに丸みがあり、なにより全幅が1685mmと小型車枠に収まっているのが特徴です。
近年、ポロが属するBセグメントと呼ばれるクラスのクルマの世界的サイズ拡大が当たり前のようになっていますが、個人的にはこの5代目ポロくらいの大きさがちょうどいいように思うんですけどね。
テスラモーターズのここ日本での躍進の原動力となっているモデル3。それまでのモデルに比べ約半分の車両価格というのがその大きな理由でしょう。
奇をてらわないエクステリアのスタイリングと、先進のシステムを存分に味わえるインテリア空間も魅力的だと思います。
クルマのトラブル、出来れば起きて欲しくないというのが正直なところですが、EVの時代になるこれも大幅に減り、クルマも家電製品と同じように扱われるようになると考えられます。
クルマのディーラーサービスも様変わりしていくんでしょうね。
テスラモーターズのサービスカーを見かけました。
最近、ウチの近所でも急速にユーザーが増えているということは、この傍観車でも何度か書いていますが、そのディーラー数はというと、まだまだと言わざるを得ません。ちなみにサービスセンターの方はディーラーより若干多いものの、日本全国をカバーするというところまでは程遠いという状況です。
幸いEVのトラブルは、既存レシプロエンジンのクルマに比べると圧倒的に少なく、制御系に関しても、プログラム修正などオンラインで対応可能なものが多いと聞きます。
とはいえ、自動車な訳ですから、ロードサービスのような機動的対応が求められることもあるということで、今回見かけたようなサービスカーを導入しているんでしょう。
クラウンのスタイリングの変遷は、日本の流行の変遷と言っても過言ではありません。
そんな意味では、ここ最近のモデルに大きなデザインの変化がないことも、まさに時代を反映していることの証と言えるでしょう。
とはいえ、今後EVなどへの転換含め、大きく時代が変わることを考えると、画期的な新しいデザインの登場も期待できそうですよね。
昨日のカローラやサニーなどとともに、代替わりごとに大きくそのスタイリングが変わったモデルと言って私が思い浮かべるのがトヨタ・クラウンです。
国産自家用車の歴史そのものといってもよい同車の歴史。これほど一貫性のないスタイリングを採用するモデルもないんではないでしょうか。
特に「クジラ」の愛称を持つ4代目のスタイリングは特出して変わっていて、それ以前、以降の直線基調のデザインとは趣を異にするデザインだと思うんですよね。
ヴェゼルのスタイリング。初代と2代目では全く違うものになりましたよね。
このように、モデルチェンジでガラリと変わってしまうことは、最近こそ少なくなりましたが、かつてのモータリゼーション黎明期の日本車ではよくあったことです。
例えば、トヨタ・カローラや日産・サニーなどの人気大衆車では、モデルチェンジのサイクルも4年と早く、その時その時の流行を反映させたとにかく目新しいデザインを採用していたように思います。
当時は、一つのモデルで一貫性がないとか、そんなことをいう風潮すらなかったんですよね。
白い2代目ホンダ・ヴェゼルを見かけました。
このモデルの発表当初、一部では、トヨタ・ハリアーに似ているなどという声も聞きましたが、個人的に走る実車を見た限り、往年のホンダを思わせる洗練された都会的なデザインだと思いました。
特にメッキレスでスリットが入っただけのフロントグリルは秀逸で、都会派SUVを象徴する意匠と言えます。
モデルチェンジの度にサイズを拡大し続けるルノー・カングーに対して、トヨタ・ファンカーゴは、名称をラクティス、ルーミーと変えはしたものの、あくまでも小型車枠に収めている点は、個人的に評価できますね。
もちろん、ヨーロッパと日本の交通事情の違いはあるわけですが、ダイハツからのOEMとなったルーミーを見ていると、その空間効率の良さには舌を巻きます。
軽自動車のタントなどで培ったノウハウが存分に生かされており、実際乗ってみると、これ以上の空間は必要ないんじゃないかと思わせる程、私なんかには広く感じますね。
カングーなどのフルゴネットと呼ばれるクルマが人気となっていた中、日本で生まれたトヨタ・ファンカーゴ。
このクルマは、日本での本格的コンパクトカー人気の火付け役となったヴィッツ(現ヤリス)のバリエーションとして誕生しましたが、元々世界戦略車として企画されたため、欧州でも販売され、大ヒットとなりましたよね。
その素性の良いプラットフォームとポップなスタイリングは、今の目で見ても、決してカングーに引けを取らないと私は思います。
カングーは、ここ日本でもレジャービークルとして大変人気がありますよね。
特に初代は、クリオベースで非常にコンパクトだったおかげで、日本のインフラにも合い、ヒットしたものと思われます。
そういえば国産でも、このクルマへのオマージュが感じられるトヨタ・ファンカーゴなんてクルマがありましたよね。
紫色の2代目ルノー・カングーを見かけました。
現行モデルが、より普通のミニバンぽくなったことで、この2代目のカジュアルさ、ポップさが際立ちます。
特にこの紫色は、日本車ではありえないような色で、フランス車の魅力を最大限にアピールしていると思いましたね。
今やEVもHVもごく普通の存在となっていますが、世界初の量産ハイブリッド、初代トヨタ・プリウスが登場したのが今から25年前の1997年でしたよね。
四半世紀ということになりますが、このトヨタの完成されたハイブリッドシステムには本当に感服します。よくEVへのつなぎなどということをいう人もいますが、これだけの「発明」に対して失礼という感情を抑えられませんね。
何度かこの傍観車でも書いていますが、最近、家の近所でテスラモーターズのクルマを見かけることが多いんですよね。
輸入車(アメリカ車)であることをあまり意識させられず、意外なほど日本のマーケットにもマッチしていると思います。
それは、やはりデザインによるところが大きいのではないでしょうか。どこかジャガーやマツダ車を思わせる流麗なフォルムは無国籍的でもあり、EVであるということを忘れさせます。ただ個人的には、せっかく新しい時代のクルマなのですから、ぶっ飛んだスタイリングでも良かったんではないかと思うんですけどね。
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