12/19の傍観車
このところの日本マーケットにおいて、クルマの押し出しの強さが競われるようになった元は何でしょう?
1980年代のバブル期を境に、日本では、多くの人が、ステイタスシンボルとしてのクルマに関心を寄せるようになり、自動車ジャーナリズムなども盛んになりましたよね。そこで、国産車が欧米メーカーのクルマに比べ、個性が薄く凡庸だの、センスが悪いだのといわれるようになったのを私は記憶しています。
特に文字通りクルマの顔であるフロントマスクは注目され、特徴的なメーカーロゴを大きく正面に配したメルセデス、アウディ、VW等々が持て囃されました。それまで、リアの隅っこなんかに慎ましやかに配されるのが常だった国産車のブランドプレートは、これを境に、フロントグリルのど真ん中に配されることが多くなりました。
特にトヨタは、この頃、今ではお馴染みの、楕円を組み合わせてトヨタの「T」を表現した新しいメーカーロゴを発表し、初代セルシオのグリル中央に配しました。このインパクトは、想像以上で、これ以降、日本のメーカーがアイデンティティーの誇示を兼ねて、押し出しの強さを競うようになったのではないか、というのが私の考えですが、いかがでしょうか?
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