3/31の傍観車
アイドリング時のエンジン音…EVが普及していく中、遠い過去の話となっていくんでしょうね。
でも、今のEVでも、電子制御系の「ジー」という音や、モーターの「ヒュイーン」というような音がしており、今後は、これらの音にときめくというようなクルママニアが増えていくのではないでしょうか。
アイドリング時のエンジン音…EVが普及していく中、遠い過去の話となっていくんでしょうね。
でも、今のEVでも、電子制御系の「ジー」という音や、モーターの「ヒュイーン」というような音がしており、今後は、これらの音にときめくというようなクルママニアが増えていくのではないでしょうか。
エンジンのガラガラ音、特にアイドリング時のその音には敏感な方も多いんじゃないでしょうか。
今でも、ディーゼルエンジンでは、その名残が感じられ、最新の遮音性能を有したクルマでも、わずかに「チリチリ」という音が聴かれます。
個人的には、BMW製ディーゼルを搭載する本家BMWやMINIなどには、「あの懐かしい音」が残っているような気がしますね。
シトロエン・BXといえば、ヨシキ・ログでは何度も書いているように、私自身も30年ほど前にオーナーだった思い出深いクルマです。
昨日、久しぶりに見かけた個体も、懐かしいエンジン音で気付いたくらい、その音は、独特なものでした。
プジョー製XU型アルミエンジンは、日本でも大ヒットとなった205に積まれていたものと同系列のもので、ガソリンエンジンにもかかわらず、アイドリング時に「ガラガラ」と、ディーゼルのような音を立てるのです。
まあ、当時のフランス車は、今と違って、本当に実用本位なコンセプトで作られており、ボンネット下の遮音などほとんど考慮されていませんでしたが、それにしても、屋内駐車場などでの盛大なガラガラ音には悩まされたものです。
グレーメタリックのシトロエンBXを見かけました。
1980年代後半から1990年代初頭まで、今は無きマツダ系のディーラー、「ユーノス」でも輸入され、一気に日本でシトロエンを認知させたこのモデル、最近、ホントに見かけることが少なくなりました。
若い男性オーナーが乗っていたこの個体、特徴的なアイドリング時のエンジンのゴロゴロ音を響かせながら、パーキングに入れていましたよ。
ミニバンなどで採用される後席スライドドアですが、昔は片側のみ(国産車なら左側)ということが多かったですよね。
今でも商用車ではそうなっていますが、乗員が乗り降りすることの多い乗用車では、やはり両側にドアが付いていた方が便利です。
ちなみに、両側スライドドアとすることで生じるボディー剛性の低下ですが、近年は、コンピューターによるきめ細かい強度計算などで、この問題もほぼクリアしているんだそうです。
軽自動車における、後席スライドドアの人気は、もはや定着した感があります。
昔は、あのガラガラと音のする引き戸が商用車臭いと、乗用車では敬遠されたものですが、今や電動式が当たり前となり、開閉音も静かになりましたよね。
また、見た目よりも、実質的な使い勝手の良さを優先するという考え方が、ユーザーにも浸透してきたため、今日の普及をもたらしたものと思われます。
新モデルの発売では、スズキの後追いが多いとよく言われるダイハツですが、実際は、その逆もあるようです。
例えば、現在、定番的人気となっている軽スーパーハイトワゴン(全高1700mm以上)のジャンルを最初に開拓したのは、ダイハツのタントですよね。
そして、昨日も書いたムーブキャンバスは、それまでヒンジ式後席ドアが定番だった軽トールワゴン(全高1600~1700mm)に後席スライドドアを持ち込みました。
ちなみにスズキは、その後に、それぞれ、スペーシア、ワゴンRスマイルというモデルを出しています。
白い2代目ダイハツ・ムーブキャンバスを見かけました。
初代からお馴染みのツートーンカラーは、「ストライプス」、シングルカラーは「セオリー」という名称を与えられましたが、今回見かけたのは、セオリーの方だったようです。
このモデル、メッキパーツやより上質な内装などで、ストライプスとの差別化が図られており、男性がメインターゲットになっているとメーカーでは説明しているようですが、個人的には、ちょっとキャラクターが薄いような気がしますね。
例えば、ルーフとサイドミラーを白や黒などの別カラーとしたツートーンカラーをラインナップに加えたら、よりプレミアム感が演出できたのではないかと思うんですが…
そのクルマをイメージする色というものがありますよね。
有名なのがフェラーリやアルファロメオの赤であり、昨日も書いたフランス車の青といったところでしょう。
日本でも、かつてトヨタ・クラウンが白をテーマカラーにして、大ヒットしたという例があります。
そういえば、近年も、マツダが赤を「推し色」にしていますよね。
フランス車の代名詞と言っても良いフレンチブルーという色。
国旗(トリコロール)の中の一色でもあり、昔からレースに使われていたことで、定着したとも言われています。
色味としては、くすみの無いまっすぐな青色で、若々しい印象を与えるので、スポーツカーにはピッタリですよね。
フレンチブルーのルノー・8 ゴルディーニを見かけました。
一見、何の変哲もない四角いセダンですが、中身は紛れもないスポーツカーであるというのが良いですよね。
それにしても、1960年代に生産されたモデルが生き残って、現役でいることは貴重です。
リセールバリューの低さはBEVにかぎらず、PHV(プラグインハイブリッド車)にも及んでいます。
先読みするユーザーは、そのことを考え、これから買うクルマを、あえて既存のレシプロエンジン車にするという話も聞きます。
時代の変わり目ならではの話ですが、ここは、クルマに対する考えを抜本的に見直す必要性も感じますね。
最近聞くようになったのが、初代日産・リーフのリセールバリューの低さです。
登場から10年以上が経ち、既存のクルマなら中古車市場が主戦場になるわけですが、バッテリー交換の費用がネックとなり、スムーズな移行が出来ないというのです。
ユーザー側からすれば、納得いく価格でバッテリー交換が出来れば、ボディーまわりの他のパーツはまだまだ使えるので、乗り続けたいところです。しかし、現実はそうではなく、渋々、廃車同然の価格で手放さざるを得ないという話を聞きました。
どうも納得がいきませんよね。
地球環境と資源問題を考えて登場してきたはずのEV。
昨日も書いたように、寿命があるバッテリーの廃棄問題は、大きな矛盾ではないかと思います。特にBEV(バッテリーを積む電気自動車)の場合は、これの交換が効率的に出来なければ、多大なる資源の無駄遣いになりかねません。
だいぶ前にこの傍観車で書いたことがありますが、車載電池に世界共通の規格があり、個人で気軽に入手や交換ができるようになれば良いのにと、あらためて思いますね。
ごく普通のクルマとして発売される最近のEV。
個人的に気になるのが、長い年月、載り続けた後のバッテリー劣化と交換費用など、EV独自のメンテナンス費用です。
現状、クルマのバッテリーは、乾電池のように手軽に交換できるというようなことにもなっていませんし、そうなると、10年乗ったら、使い捨てというようなことになるんでしょうか?
当初、BMW・i3のように、ぶっ飛んだデザインのEVが多かったですが、最近では既存のクルマと全く変わらないデザインであることが多いですよね。
まあ、それだけ普及が進んでいるということでもあるわけですが、クルマを見てワクワクしたい私のような人間からすると、若干の寂しさを感じざるを得ないというのが正直なところですね。
最近のEVは、ごく普通のスタイリングであることが多いですよね。
わかりやすい例で言えば、日産リーフの初代と2代目が挙げられるでしょう。
初代は、市販コンパクトEVの走りとしての意気込みが感じられる近未来的な独自のデザインを採用していましたが、2代目は、ノートなど一連の最近の日産車のデザインを踏襲しています。
白いメルセデス・EQBを見かけました。
このクルマ、7人乗りSUVタイプのEVということですが、気が付けば、SUVで3モデル、セダンで2モデルのEVが既にラインナップされているんですよね。
既存のレシプロエンジン搭載車からEVへの切り替えを意識したこの流れ。これぞ、自動車のリーディングカンパニーたる所以と言えるんじゃないでしょうか。
日本人のクルマに対する好みの話を続けます。
アメ車風から始まり、ゲルマン車風、ラテン車風と、その都度テイストを変えてユーザーの心をつかもうとしてきた国産車の歴史。
そろそろ日本独特の魅力をクルマにも盛り込むべきだと言われて久しいですよね。
それは、「おもてなしの心」だったり「きめ細かいモノづくり」だったりするわけですが、あまりにも漠然として抽象的な概念であるために、クルマという商品にそれを反映させづらいという一面があることは間違いありません。
その時代時代で、注目される国が変わってきたクルマの世界。ゲルマン車の次に来ていると言ってもいいのがラテン車でしょう。
ラテン文化圏のクルマ(おもにフランス車、イタリア車)は、ここ日本では、長い間、「変わり者の好むクルマ」として、決してメジャーな存在になることはなかったのですが、ゲルマン車に飽きた一部のクルママニアたちが流れ込んだことで、一般ユーザーの間にも認知が広がったのだと思います。
近年、ごく普通の家庭の若いお母さんなどが、お子さんをシトロエンC3なんかに乗せてお出かけするところを見かけたりすると、私のような昔からのフランス車好きには、感慨深いものがあります。
日本の本格的モータリゼーションは、第二次大戦後ということで、欧米に比べて遅れて発展したということもあり、あこがれのクルマは輸入車ということが多かったんじゃないでしょうか。
その対象は、最初、アメリカ車に向かい、キャデラックが世界の高級車の頂点と思われていた時代が続きました。その後、1970~80年代になり、日本車のレベルも上がってくると、操縦安定性や衝突安全性など、より高度な分野に目が行くようになり、ゲルマン車が憧れの象徴となりました。
そして、私も、まさにその過程を見てきた一人なわけです。
日本ではバブル期を境に、輸入車など、ちょっと高級なクルマを対象とした雑誌が次々と創刊され活況を呈していましたよね。
また、それらに寄稿する、いわゆる自動車評論家と呼ばれる人種にもスポットライトが当たりました。
かくいう私も、彼らが発信する、今まであまり知られていなかったメーカーだったりクルマだったりの情報を貪るように吸収し、一端のクルママニアを気取っていたりしたものです。
ヴェロッサのイタリアンテイスト。個人的に一番驚いたのは、それまで「The 日本の土着メーカー」的存在だったトヨタから、そのようなクルマがデビューしたことです。
ただ、その裏には、私も購読していましたが、その頃、盛んに発行されていた、ちょっとエンスー向けなクルマ雑誌の影響があったことは間違いありませんね。
トヨタ・ヴェロッサは、バブル期を越えて、クルマの価値観が大きく多様化した1990年代末期に企画され、2001年に登場したクルマです。
それまでのゲルマン車志向一辺倒から、いわゆるエンスー好みなラテン車のテイストに目を付けた点が新しかったですね。
ただ、知っている人から見ると、エクステリアはランチア・テージス、インテリアはアルファ・ロメオの意匠をモチーフにしていることが丸分かりで、発表当時は、「よくやるよな」と比較的冷めた目で見ていた記憶があります。
シャンパンゴールドのトヨタ・ヴェロッサを見かけました。
このクルマ、9代目マークⅡをベースとした、いわゆる姉妹車ですが、外装に共用部分は一切ないということで、あの頃(2000年代初頭)のトヨタの底力を感じさせます。
それより驚いたのは、今回見かけた個体の、まるで新車のような程度の良さで、どうやったら20年もの間、一台のクルマをこんな状態に維持できるのか、オーナーに聞いてみたいと思いましたよ。
オラオラ系の進化。端的に言えば、メッキのブラック化ということじゃないでしょうか。
確かにボディー色が黒などの濃色系(同系色)の場合は、シックな印象もあり、悪くはないなと思うんですが、白などのように明るいボディー色だと、面積の広い黒いフロントグリルが若干浮いた印象で、違和感を感じてしまうのも事実です。
個人的には、いっそのこと、グリルレスを模索するのも一考かなぁなんて思ってしまうんですが、無責任な発言ですよね。
最近、プレーンなデザインに回帰しているという印象が強いのがホンダです。
4代目フィット、ホンダ・e、5代目ステップワゴンと、立て続けにこの方向性を提案し続けており、支持するユーザーも徐々に増えてきた感じもします。
ただ、絶対的な存在感を持つ「オラオラ系」の魅力も捨てがたいと思うユーザーは、まだまだ多く、トレンド移行には時間がかかるかもしれませんね。
ミニバンの「オラオラ系」からの脱出。どのメーカーにとっても課題であるようで、色々な試みが見られますよね。
トヨタのように、迫力は増しながらもメッキを控えることで、高級感を演出するという方向を模索するメーカーや、ホンダのように、あえてプレーンなフォルムを採ることで、エフォートレスを模索するメーカーなど、各社各様で実に面白いと思います。
どれが一番ユーザーの支持を得ることが出来るのかは、まさに「神のみぞ知る」ということでしょう。
黒い4代目トヨタ・ヴォクシーを見かけました。
これ以上広げられないというほど大きなフロントグリルは、同社最高峰ミニバンのアルファードを超える迫力で、ついにここまで来たかという感想です。
ただ、以前の「オラオラ系」で定番だったビカビカのメッキは影をひそめ、光沢のある黒いグリルがその代りを担っています。
この新しい意匠…品が良いかと問われると、正直、難しいところはありますが、トライとしては決して悪くないものだと思いますね。
現在、フレンチサルーンの最高峰として君臨するDS9ですが、その製造は、中国、深圳で行われているんですよね。
というのも、シトロエンは、かなり前から中国進出(現地生産)を果たしており、街中でもごく普通に見られるお馴染みのメーカーだったという理由があるからです。
でも、そのメーカーのフラッグシップモデルが、本国で生産されていないというのは、何だか寂しいような気もしますよね。
シトロエンのフラッグシップサルーン。現在それは、DSオートモビルズが担っているんですが、2020年にはDS9が登場したことで、しばらく空席だったこのポジションが埋まりましたよね。
伸びやかな3ボックスセダンのフォルムに、フレンチ・ラグジュアリーを体現するインテリアと、DSでなければ得られない魅力満載のこのモデルですが、前出のC6と比較すると、往年のシトロエンが持っていたエキセントリックさのようなものが、若干、薄まってしまったかなぁというのが正直な感想です。
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