4/30の傍観車
2代目ホンダ・クロスロードは、同じく2代目ストリームの派生車種でした。
このクルマがデビューした2007年には、クロスオーバーSUVなどという言葉は存在していませんでしたが、今見るとまさにこのジャンルにドンピシャですよね。
マルチパーパスな3列シート、高めの全高と最低地上高、ギア感漲るタフでスクエアなスタイリング…と、お世辞抜きに今でも十分通用すると思いますよ。
2代目ホンダ・クロスロードは、同じく2代目ストリームの派生車種でした。
このクルマがデビューした2007年には、クロスオーバーSUVなどという言葉は存在していませんでしたが、今見るとまさにこのジャンルにドンピシャですよね。
マルチパーパスな3列シート、高めの全高と最低地上高、ギア感漲るタフでスクエアなスタイリング…と、お世辞抜きに今でも十分通用すると思いますよ。
カーキ色の2代目ホンダ・クロスロードを見かけました。
ちなみに、初代は、ランドローバー・ディスカバリーのOEMだったんですが、覚えていらっしゃる方はおられますでしょうか。
今回見かけた個体は、おそらく後からカスタマイズしたのだと思いますが、ホイールアーチとサイドシルまわりが黒の樹脂カバーで覆われており、これまた後塗りと思しきカーキのボディー色と合わせてSUVらしさをより強く感じさせるものとなっていました。
ヨーロッパのフルゴネット、近年、日本にも導入されて人気となっているというのは、先日から書いている通りです。
メジャーなのは、先駆けとなったルノー・カングー(現在3代目)ですが、後を追って国内導入された、シトロエン・ベルランゴとその姉妹車のプジョー・リフターも最近は良く見かけるようになってきました。
ちなみにヨーロッパでは、ベルランゴ、リフターの姉妹車であるフィアット・ドブロというクルマも良く知られた存在だそうです。
ヨーロッパ(特にフランス)で花開いたフルゴネットの文化。
もともとは、郵便などの配達用車両として導入されたということですが、これをレジャー用に使おうという一般ユーザーが増えてきて、一大ブームになったと聞きます。
いかにもバカンス大国らしいエピソードと言えますよね。
ファンカーゴというクルマ。
国産車では初めてといってもいい、本格的フルゴネットだったのではないでしょうか。
今でこそ、ミニバンだとかスーパーハイトワゴンなどといった「多目的車」が当たり前となっていますが、当時の日本では、セダンやハッチバック(ステーションワゴン)、1BOXカーくらいが主な選択肢だったと記憶しています。(マツダ・MPVやホンダ・オデッセイ、ステップワゴンなどのミニバンは既にありましたが)
そんなところに登場した「新星」は、とにかくオシャレで斬新な印象を持って受け入れられ、当時、流行の先端を走っていた原宿などで、頻繁に見かけられたものです。
黄緑色のトヨタ・ファンカーゴを見かけました。
初代ヴィッツ(現ヤリス)のバリエーションとして1999年に登場した、ヨーロッパでは「フルゴネット」などと呼ばれるトールワゴンですね。
今回見かけた個体は、20年を経たなりのヤレ方で、お世辞にもキレイな状態とは言えなかったものの、その当時のトヨタとしては異例のポップなデザインは、今でも健在でした。
クルマの用途、使い方に対する固定観念を外してみると、新しい視野が開けてくるような気がします。
例えば、ごつい本格オフローダーを社用車にするなどという試みは、既に米国などでは流行っていたりしますから。
これからは、EVなども含め、新しい価値観に基づいた新機軸の自動車が登場してくる時代であり、用途についても、もっと柔軟に考えてもいいと思いますね。
超高級車をファミリーカーとして使うのがアリならば、逆に軽自動車をショーファードリブンとして使うのもアリなのかもしれません。
実際は、スペースが狭かったりするので大変かもしれませんが、比較的ゆとりのあるスーパーハイトワゴンなら何とかなりそうです。
要は、オーナーの意思次第ということで、固定観念を外してしまえば、クルマの楽しみはもっと広がるんではないかということが言いたかったのです。
ベントレーやロールス・ロイスなどの超高級車でも、普通にファミリーカーとして使ってはいけないという法律はありませんから、オーナーの意思があれば、これは自由ですよね。
昨日採り上げたベントレーは、特別手入れが行き届いているというわけでもなく、ボディーの艶なんかも失われかけていましたが、逆にそれが「こなれた感」を演出していて、私にはカッコ良く思えましたよ。
白い2代目ベントレー・コンチネンタル・フライング・スパーを見かけました。
2000年代に入ってから、フォルクスワーゲン傘下で企画されたクルマで、実際、VW・フェートンとプラットフォームを共用する、いわゆる姉妹車です。
ちなみに今回見かけた個体は、ごく普通にファミリーカーとして使われているようで、後席にはチャイルドシートなども装着されており、微笑ましかったですね。
このヨシキ・ログでも、最近は、シトロエンに次いで採り上げることが多いといえるジープですが、現在、日本で最も支持されているモデルがラングラーです。
ジープの原型を今に伝える、最もプリミティブにしてタフな成り立ちのクルマですが、かなりの大柄なボディーにもかかわらず、結構若いユーザーが乗っていますよね。
でも、実際に運転してみると、意外にボディーの見切りが良く、極端に狭い路地にでも迷い込まなければ、日本のインフラでもけっこうストレスなくいけてしまいそうなのが良いですよね。
ジープは現在、ステランティスN.V.というグループの一員となっていますが、その直前から、フィアット傘下に入っていたため、現在のラインナップは、各所にフィアットテイストを感じるものが多いと言えます。
特に、昨日ちょっと触れたレネゲイドは、それが上手くいった例でしょう。ポップでユーモラスな印象のスタイリングはイタリアンデザインの典型ですが、ジープらしさもしっかり感じ取ることが出来ます。若いユーザーを中心に、ここ日本でも人気となっていることは、皆さんご存じの通りです。
白い2代目ジープ・コンパスを見かけました。
ジープのラインナップの中でもソフトで乗用車寄りのクロスオーバーSUVとしての立ち位置にあるクルマです。
全体のデザインテイストがボルボXC40にどことなく似ているところはご愛嬌として、レネゲイドでは、ちょっとポップ過ぎるというユーザーには、この落ち着いたスタイリングがしっくり来るかもしれませんね。
ビートルのスタイリング。カブトムシとはよく言ったものだと思います。
でも、あの卵のような丸みは、構造学的に最も強度が高い形と言われており、後のポルシェ356や911にも引き継がれていきましたよね。
個人的にも、あの丸みに何とも言えない愛らしさを感じていて、私の中のカーデザインの好みの基本になっているくらいです。
VW・ビートル(タイプ1)といえば、ポルシェの創始者フェルディナンド・ポルシェの名を世に知らしめた出世作として有名です。
第二次大戦中のドイツで、時の政権ナチスのヒトラー総統の命を受け、国民車として企画されたことは、ご存じの方も多いでしょう。
廉価でありながら高性能というパッケージングは、後のコンパクトカーのコンセプトとも合致し、時代を先取りしたものと言えますよね。
シルバーのオリジナルVWビートル(タイプ1)を見かけました。
私が子供の頃は、国産車と変わらないくらい、あちこちで走っていたものですが、最近は、めったに見かけることも無くなりましたよね。
考えてみれば、そのリバイバルモデルであるニュービートル、ザ・ビートルも生産終了となって久しいわけで、仕方ないと言えば仕方ないのかもしれません。
ちなみに今回見かけた個体は、それといったレストアの形跡も見当たらず、それなりのくたびれ方をしていましたが、個性的なカメのような強固なボディーは健在でしたね。
プレミアムSUVの系譜。
ミルスペックを持つような本格的オフロード四駆をベースとしたレンジローバーやメルセデス・ゲレンデヴァーゲン(Gクラス)などを頂点とし、更には、トヨタ・ランドクルーザー、ジープ・グランドチェロキーなどが長い間このジャンルに君臨していました。
ところが近年、クロスオーバーなどと呼ばれる乗用車ベースのSUVが脚光を浴びるようになると、今までこのジャンルに無縁だった世界中のメーカーが、こぞって参入するようになり、更にはそのプレミアムバージョンのモデルを富裕層向けにリリースするようになりました。ポルシェ・カイエンや、ロールスロイス・カリナンなどがそのよい例ですよね。
今や群雄割拠の様相を呈するプレミアムSUVですが、購入を考えているユーザーは、その元々のベースになったハードの素性を知ることで、自分の目的に合った一台を見つけやすくなるのではないでしょうか。
レンジローバーと言えば、昨年登場した5代目モデルのデザインが振るっていますよね。
単純化されたラインと面で構成されたボディーと、最新鋭の電子デバイスを核としたプレミアムでモダンなインテリアは、初代が持っていた「一見、素っ気ない佇まい」に通じるものがあり、デザイン面でも伝統を強く感じさせる点が秀逸だと思います。
プレミアムSUV…昨日も書いたレンジローバーが草分け的存在でした。
いかにも英国車といったジェントルでプレミアムな内装を持ちながら、タフなオフロード性能も第一級であるという、いままでにない使い勝手の良さを実現した「新ジャンルカー」だったんですよね。
そういえば、晩年のエリザベス女王が、ダービー観戦の時などに、このクルマで乗り付けたシーンをよく見ました。
黒い初代レインジローバーを見かけました。
今回見かけた個体は、1970年から1996年までと長い間生産された初代の中でも、最後期のモデルだろうと思います。
私たちの世代は、やはりレンジローバーと言ったらこの初代モデルを思い浮かべるんですが、素っ気ないスタイリングと造りで、一見、これが「砂漠のロールスロイス」などと称賛される高級車であろうとはにわかに信じ難かったりするんですよね。
BMWミニが他車に与えた影響の大きさは計り知れないものがありますよね。
まず、欧州に伝統的にあったコンパクトプレミアムカー(小さな高級車)の定義を刷新し、オシャレでクラスレスなプレミアムカーという新ジャンルを形成しました。これには、年齢・性別・国籍を問わず多くのユーザーの支持が集まり、他社からも後追いで同コンセプトのクルマが多数登場しました。
また、それまでは、ただひたすらスポーティーさのみを追求していたホットハッチの世界に、ポップさやオシャレさを持ち込んだことも大きいと思います。乗ってみると、ゴーカートフィーリングと称される独特のやんちゃな乗り味は、小さな車ならではの楽しさが満喫できる仕組みであり、意外と硬派な印象もありますから面白いですよね。
赤と白のツートーンカラーの第二世代ミニ・クロスオーバーを見かけました。
クラシックミニでもお馴染みだったこのカラーリングですが、SUVのボディーに施すと全く違う印象を与えますね。
丸っこくてボリューミーなスタイリングであるため、クラシックさやシックさとは正反対のファニーでポップな明るさを強く感じさせます。
誰だって同じクルマに乗るなら、高品質な方が良いに決まっていますよね。
でも、多くのユーザーには予算の都合があり、ある程度の妥協は仕方がないというのが現実なのではないでしょうか。
ただ、よく見ていくと、そのクルマのコストが、単なる見た目の豪華さのためにより多く掛けられているのか、根本的な造りの良さのために掛けられているのか、それこそ千差万別なことに気が付くのです。
個人的には、見た目は野暮ったくても、しっかり実質的な部分にお金が掛けられた「真の高品質車」に乗りたいですね。
「プレミアムカー」イコール「高品質車」であるならば、私が真に求めているクルマは、これであるといえます。
ちなみに、我が愛車キャストアクティバは、フロントドアの閉まり具合が他の軽自動車とは明らかに違います。「ドフッ」という重厚な感じで、特にウインドー全閉の状態では、密閉度が高すぎて、なかなか閉まらなかったりします。
これは、ドアのゴムシールドが二重になっていて、更には、ステップ部分にもシールドが付いているからだと思われます。
そんな、ちょっとした心遣いがあることが、ユーザーの大きな満足感につながったりするんですよね。
プレミアムカーの定義について。
これは難しいと思うのですが、個人的には、イコール「豪華な車」ではないと思うんですよね。
デザインは質素なイメージでも、造りが丁寧で質が高ければ、立派なプレミアムカーということが出来るんじゃないでしょうか。
そんな意味では、大サイズ、大排気量のクルマではない軽自動車でも、これを名乗っていいということになります。
軽プレミアムカーの系譜。
ダイハツには、以前からソニカやタントエグゼなど、このジャンルのクルマが存在し、現在でもキャストスタイルが残っています。
ただ、歴代、メーカーの思惑に反して人気車種となることが無かったため、最近では開発に消極的と言わざるを得ない状況です。
とはいえ、少ない車種でも構わないので、粘り強く生産を続けてもらいたいですね。
黄色と黒のツートーンカラーのダイハツ・キャストアクティバを見かけました。
私の愛車と色違いのこのクルマ、あらためて街中で見かけると、「良いクルマだなあ」という思いが強くなります。
軽SUVとして、スズキ・ハスラーの後追いでデビューしたという経緯はあったものの、プレミアムカーの要素を上手く絡めていて、なかなか他社にないコンセプトに仕上がっていたと思うのです。
確かに、より多くのユーザーを狙おうとするなら、現在のタフトのようなコンセプトの方が優位と考えられますが、ニッチな層として「軽自動車でもプレミアム」を求めるユーザーがいることを忘れないでほしいと思いますね。
加速の鋭さがスポーツカーの条件とするなら、EVはそれを十分に満たしているため、従来のエンジン車を超えるスーパースポーツカーの実現も夢ではありませんよね。
実際、F1では、EVへの対応で混沌とした状態にある一方で、純EVによるフォーミュラーレースであるフォーミュラーEが立ち上がるなど、目が離せない状況にあります。
どちらにせよ、胸のすくような加速、気持ちの良いドライブフィールが得られるクルマなら、ドライバーにとっては大歓迎なんですが…
静かな走行音やスムーズさが特徴のEVですが、初めて乗った人のほとんどが感動したと口にするのが、初期加速の強力なトルク感でしょう。
高速に乗った際の、料金所からのフル加速なんかが良い例ですが、強力なGで頭から背中がシートにググッと押し付けられる感覚は、昔の大排気量エンジン搭載のスーパーカーを凌ぐレベルだと言います。
それが、日産サクラなどの軽EVでも体感できるというところがEVの凄いところです。
EVの発する音について。
昨日も書いたように、EVといえども、走行中は、当初心配されていたように無音ということはないんですよね。
そして、よく聞いてみると、各メーカーでその発する音にも違いや特徴があることに気が付きます。
昔、エンジン音を聞いただけで、どのメーカーのどの車種かを当てることが出来るマニアなんていうのがいましたが、そのEV版も登場したりするんでしょうか。
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