10/31の傍観車
個人的には評価が高いクロスビーですが、実際の市場では、現行ハスラーに比べて売り上げが芳しくないと言われていますよね。
ただ、それは、軽自動車に比べて需要が少ないだけで、発表から7年を経た登録車としてみれば、検討していると言えるんではないでしょうか。
また、デザインが良いので、価格優先で購入を決めたとしても、あまり惨めな感じにならないのが良いですし…
個人的には評価が高いクロスビーですが、実際の市場では、現行ハスラーに比べて売り上げが芳しくないと言われていますよね。
ただ、それは、軽自動車に比べて需要が少ないだけで、発表から7年を経た登録車としてみれば、検討していると言えるんではないでしょうか。
また、デザインが良いので、価格優先で購入を決めたとしても、あまり惨めな感じにならないのが良いですし…
あっという間に古臭く陳腐化してしまう新車が多い中、クロスビーは、ちょっと時代を超えた感があると思いませんか?
5ナンバー枠にとどまった絶妙なボディーサイズと、ポップさとタフネスさの巧みなデザイン的融合は、競合他車にない魅力です。
また、実用性で唯一のライバルだったダイハツ・ロッキー&トヨタ・ライズが、一時「あのような」形でつまづいたこともあって、安定したクロスビーの寿命が延びたという事もありますよね。
黄緑色のスズキ・クロスビーを見かけました。
このクルマ、初代ハスラーの登録車版としてデビューしたと記憶していますが、実際は全く別のアーキテクチャーで、ソリオやイグニスなどの系統という事です。
使い勝手の良さで、隠れた名車と呼ばれることも多いですが、登場から7年を経て、古さをあまり感じさせないのは凄いことです。
かつては、ステーションワゴン天国と言ってもいいほどの状況だった日本の乗用車市場。
個人的にも、輸入車2台、国産車1台のステーションワゴンに乗りましたが、良い思い出に溢れていますね。
当時は、レジャービークルとしては、本格的な「四駆」よりも乗用車ライクなステーションワゴンが圧倒的に支持されていました。
そもそも、クロスオーバーやSUVなんて言葉が登場するのは、それからずっと後のことですから…
白い5代目メルセデスベンツ・Eクラス(W213)ステーションワゴンを見かけました。
かつて私も乗っていたW124型と比べると、あまりにも大きくなって、もはやSクラスのステーションワゴンと言ってもいいくらいのサイズ感です。
また日本では、すっかり下火になってしまった車型ということもあり、どうにもピンとこないクルマという印象でしたね。
ディスプレイ式メーターの採用が進む昨今、アプリケーションデザインの重要性が、かつてないほど高まっていると思います。
先進性をアピールするのか、親しみ易さ・使い易さを求めるのか、ステイタスを表現するのか、それぞれ全く違ったアプローチが必要だと思います。
ここは、3DCGやARなど最新技術を総動員して、新しいプロダクトデザインの世界を見せてもらうことを渇望します。
ディスプレイの中に展開されるアプリのデザインで高級感を表現するということ。なかなか難しいでしょうね。
個人的には、プジョーやシトロエンなどのフランス勢が、なかなか挑戦的で面白いデザインを展開していると思いますが、高級感とはまた違いますし…
連日採り上げているメルセデスなどは、アナログメーターをデジタル画像で再現するという方法をとっていますが、いっそのこと、歴史的名車のメーターなどをレトロチックに再現してみるのもアリなんじゃないかと思いますね。
メルセデス・W223を見ていて、もう一つ思ったのが、インテリアに展開される最新電子デバイスのデザインが、他メーカーとあまり差別化できていないという事です。
今は、メーターをはじめとするインフォメーション関連が、全てディスプレイの中に入ってしまったため、このような状況になってしまったんだと思いますが、もう一工夫欲しいところですね。
Sクラスを見ていて、昔ほどときめかなくなった自分がいました。
何でだろうと考えてみましたが、やはり、レクサスをはじめ、国産を含む世界中のメーカーで、それぞれ、それなりに魅力溢れる高級車が生産されているからではないでしょうか。
また、ボディーサイズや排気量の大きさなどが、ステイタスという時代ではなくなったということも大きいと思います。
そんな中でメルセデスの立ち位置が、今ひとつピンと来なくなっていることも事実なんでしょう。
黒い7代目メルセデス・Sクラス(W223)を見かけました。
威圧感の少ない滑らかなスタイリングは、バブルの頃のW126を知る身としては、隔世の感がありますね。
でもサイズだけは、世界的な風潮に合わせて大きくなっており、ハイオーナーカーの頂点であることに変わりはないと思います。
FCVのMIRAI、HVのプリウス、新世代となったクラウンなど、数々のエポックメイキングを世に放ち続けるトヨタ。
そんなメーカーが作るからこそランクルの説得力は高いんだと思います。
何と言ったって、海外では、レインジローバー、ゲレンデヴァーゲン、はたまたカリナンなんかとも肩を並べる存在として、名だたるセレブからのご指名を得ているんですからね。
ランクルのすごいところ。それは、絶対的性能とステイタスを持った300系と、SUVならではのタフネスさに特化した250系、復刻70系を同時展開しているところです。
特に最新のアーキテクチャではない70系を、現行モデルとして認可等取得したトヨタの執念にも似た思いの深さを考えると、本当に頭が下がりますね。
黄色のボディーに白いルーフのトヨタ・ランドクルーザー70を見かけました。
何度も復活販売され、その都度人気となっていることから、やはりプリミティブなSUVを求めるユーザーは多いんでしょうね。
特に、この70系は、ジープ・ラングラーにも通じる簡素なタフネスさが感じられ、人気になるのも当然だと思います。
5代目プリウスについてもう少し。
このクルマの凄いところは、デザインだけでなく、動的性能も従来のHVの常識を打ち破る高さにあるというところです。
やはり四半世紀を超えるエンジニアリングの積み重ねがモノを言うんだと思うと、他人事ながら誇らしい気持ちになります。
ここに来て、世界的に若干足踏み状態のBEV普及。
そんなところに登場した「吹っ切れた存在」の5代目プリウスは、欧米亜、各国で瞬く間に人気となりました。
やはり、かっこいいモノに憧れるという人間の本性は世界共通のようで、デザインの力というものをあらためて思い知った次第です。
5代目プリウス、よく見ると、フロントのスラントノーズ具合が、かつてのスーパーカー顔負けなのに驚きます。
外から見ると、あれで本当に5人乗りのサルーンとして成立しているのか俄に信じ難いのですが、実際、中に乗ってみると、意外にも普通に着座出来てしまうところが凄いんですよね。
国産車の設計もここまで来たかと感心してしまいます。
白い5代目トヨタ・プリウスを見かけました。
昨年のフルモデルチェンジ以来、歴代最大のヒットと言ってもいい快進撃で、見かけない日はないという印象です。
何より、世界的なBEV一辺倒の流れに一石を投じた意味は大きいと思います。
DSのデザインにケチをつけるような形になってしまいましたが、アヴァンギャルドな高級車の形を具現化することの難しさは理解できます。
元々シトロエンはアクの強いメーカーでしたから、保守的な人が多いセレブからの支持を得るのは並大抵のことではなかったでしょう。
でも、ハマる人にはハマる高級車の形というのもいいんじゃないでしょうか。
DSも意識したレクサスのデザイン。長らく没個性的なことを指摘され続けてきたのが懐かしいですよね。
設立当初、メルセデスを参考にしていたため、初代LSなどは、「プアマンズ Sクラス」なんて揶揄されたものです。
そして試行錯誤の後、例のスピンドルグリルをものにしてから現在のデザイン的地位を確立するに至っています。
トヨタよりはるかに歴史も名声もあるシトロエンから分かれたDSには奮起してもらいたいですよね。
シトロエンとDSオートモビルズの関係は、トヨタとレクサスの関係に良く似ています。
昨日も書いたように、デザインが似通ってしまうのは、いかがなものかと思いますが、フランス車に高級車の選択肢を与えた功績は認めて然るべきだと思います。
シルバーの2代目DSオートモビルズ・DS4を見かけました。
エッジの立った強い楔形のフォルムは、シトロエンというよりレクサスに近いテイストで、個人的にはあまりピンときませんでしたね。
ただ、高級感だけは間違いなく感じられ、世界的な販売という面では正しい行き方なのかも知れません。
ソリオ対トール&ルーミー、そこにホンダ・フリードを加えた三つ巴の戦い。これは、なかなかの見ものですよね。
考えてみれば、多くの日本のファミリーにとって、これくらいのサイズ・価格のクルマが、一番しっくりくるんじゃないかと思います。
三者三様、実力伯仲の戦いで、国産車の実力の高さをまじまじと見せつけてくれます。
ソリオのライバルといえば、言わずと知れたトヨタ・ルーミー&ダイハツ・トールですよね。
例のダイハツショック以前の売り上げは、圧倒的にルーミー・トールの方が上でしたが、昨日書いたように自動車評論家達の「推し」もあって、このところ、巻き返しが著しいということです。
また、購入したユーザーの間からの評判が良いということで、これは、今更ながら面白い戦いになって来ましたね。
ブルーメタリックの4代目スズキ・ソリオを見かけました。
一般ユーザーの間では、そんなに話題に上ることもないクルマですが、やたら、自動車評論家の間での評判が良いんですよね。
多くの車を試乗している彼らが、口を揃えて言うのですから、間違いなく良い車なんだと思いますが、お世辞にも派手な感じはしないものですから、個人的にはスルーしていました。
でも生活を共にする日常のクルマとしては、それくらい地味な存在のものの方が良いのかもしれません。
ばら文字に限らず、メーカーロゴの重要性に関しては、以前のヨシキ・ログでも書いたところです。
そんな中、最近トヨタが、いくつかの試みを行っているのは注目に値すると思います。
例えば、16代目クラウンのセダンとスポーツにおいて、リアのトヨタマーク(楕円を組み合わせたTの意匠)が、かつてない程、小さいことに気付きましたでしょうか? そして、それに組み合わされるのが車名である"C R O W N"のばら文字なわけです。
個人的には、新鮮な感じで、悪くない試みだと感じましたけれど。
ポルシェのばら文字。
第一号車の356には、すでに採用され、それ以降、すべてのモデルにこのスタイルが貫かれています。
一時、堅苦しいとか前時代的だとか言われたこともありましたが、やはりスポーツカーのデザインに格式を与えたことは間違いないでしょう。
赤いポルシェ・マカンを見かけました。
SUVブームの今、似たようなテイストのクルマは多いものの、やはりポルシェのデザインは秀逸だなと思わざるを得ません。
例の「ばら文字」のメーカーロゴがあるだけで、緩慢になりがちな丸みのあるフォルムがキリッと引き締まり、知的な雰囲気すら漂わせるから不思議です。
これに憧れたのか、近頃、レクサスをはじめ世界中のメーカーでこの「ばら文字」を採用する例が増えていますが、やはり本家本元のものは一味違うんですよね。
私は、個人的には、ボクシーなデザインよりも丸みのあるデザインが好みなんですが、今まで乗ってきたクルマは、四角いものが多いんですよね。
特にシトロエン・BXは、「折り紙細工」と呼ばれたほど、エッジが立った四角いデザインのクルマでしたね。
でも、ただ四角いだけでなく、走りを感じさせる「動体としての流れ」があったと思います。
それは、リアホイールを覆うスパッツだったり、低いルーフからなだらかに降りるリアハッチの形状だったりします。
それらが全体のシルエットとして流麗さを感じさせていたのではないかと考えるんですよね。
ホンダでボクシーデザインと言って真っ先に思い浮かぶのが、初代シティです。
このクルマのデザインの良さは、その当時としては異例に簡略化されたボクシーデザインと丸目のヘッドライトに象徴されるラウンドデザインの巧みな融合にあると思います。
また、ターボ、ターボⅡでは、これにブリスターフェンダーが組み合わされるのですが、これが実に秀逸で、全体としてのスポーティーさを上手く演出していましたよね。
今のクルマにも、こんなエッセンスが生かせないものですかねぇ…
ボクシーなデザインの難しさ。
このところのホンダは、6代目ステップワゴンでも果敢に挑戦しましたが、なかなかユーザーの心をつかむことが難しいようです。
個人的には、ボクシーなデザインは、ポイントアクセントにとどめておき、全体のシルエットは、流れを意識した動的なテイストとした方がまとまるように思うんですが、どうでしょうか?
白い2代目ホンダ・N-WGNカスタムを見かけました。
四角四面のデザイン。なかなか難しいですよね。
ノーマルグレードの方は、それなりにセンス良くまとまっていると思いますが、こちらは、正直スポーティーとは言い難い仕上がりです。
マイナーチェンジで多少の化粧直しがあったようですが、やはり大元のシルエット、スタイリングの詰めが甘かったんではないでしょうか。
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