4/30の傍観車
いわば原点回帰の登場となったランクル250。
昨日採り上げた個体は、丸目のヘッドライトを採用していて、より実用的なギアとしての印象が強く、好印象でした。
ちなみに薄型でシャープな角形ヘッドライトのバージョンもあるんですが(こっちが標準?)、個人的には圧倒的に丸目推しですね。
いわば原点回帰の登場となったランクル250。
昨日採り上げた個体は、丸目のヘッドライトを採用していて、より実用的なギアとしての印象が強く、好印象でした。
ちなみに薄型でシャープな角形ヘッドライトのバージョンもあるんですが(こっちが標準?)、個人的には圧倒的に丸目推しですね。
サンドベージュのトヨタ・ランドクルーザー250を見かけました。
プラドの後継車種として昨年デビューしたこのクルマ、RAV4などと同様に、シティーユースの豪華さよりもタフなSUVとしての質実剛健さが目立つ仕立てとなりましたが、個人的にもより好ましいと感じますね。
1980年代、皆が知る輸入車ディーラーで、身近な存在にもなりつつあったヤナセですが、その後の相次ぐメーカーの日本法人化の中で、今では、すっかり地味な存在になってしまいましたよね。
もちろん今でも、GM系ブランドを中心に、メルセデス、VW、アウディからBMW、ポルシェ、フェラーリまで取り扱っているわけですが、専売ではないため、どうしても印象が薄いのではないでしょうか。
でも、日本屈指の老舗ならではのメンテナンスの腕など、いわゆる整備関連に莫大なノウハウの蓄積があるため、わざわざヤナセに持ち込んで整備する「通の輸入車乗り」が今でもいたりするんですよね。
1980年代後半のアウディの立ち位置。
当時、日本の若者たちは、国産車では物足らず、価格がこなれてきた輸入車に手を出すことが増えていました。
そんな中、ヤナセで扱っていたのが、フォルクスワーゲン(VW)とアウディだったのですが、より価格が安く庶民的な印象の強かったVWより、同じプラットフォームを使用していながら、ちょっとお洒落で高級なイメージ路線で売っていたアウディに魅力を感じた人が、ちょっと背伸びして購入していたんだと思います。
個人的に思い入れの強いアウディ、3代目80ですが、あの頃(1980年代後半)は円高が進み、日本でも輸入車がだんだん身近になっていく過程にあったと思います。
またバブル期でもあったため、若者がちょっと背伸びして乗る輸入車としてもアウディは人気になっていたんですよね。
白い5代目アウディ・A4を見かけました。
個人的には、A4の前身である80、しかも3代目の印象がとても強いんですが、この5代目A4も、驚くほど同じイメージを保っていますね。
整理されたスムーズなラインと面で構成されたクレバーなデザインは、スポーティーさも兼ね備え、またそこが、現在につながるアウディの魅力となっています。
アルファでもう一台、個人的に記憶に残るクルマが145です。
大学時代の友人がこのクルマに乗っていて、不思議な趣味だなと思って見ていた記憶があるからです。
当時は、ドイツ車が勢力を伸ばしつつある時期で、日本でもメルセデスやBMWがもてはやされていました。
そんな中で、145です。あまり洗練されているとは言えない角張ったスタイリングは、私の目にはフォルクスワーゲン・ゴルフに遠く及ばないように映っていたのです。
でも今となってみれば、彼はクルマのことに深い造詣があったんだと認識させられます。
アルファといえば、1960年代のスプリントGTなどを思い浮かべる古参ファンも多いかと思います。
私はもう少し下の世代なので、1990年代の33とか75などのちょっと癖のあるデザインを採用していたモデルの印象が強いですね。
人によっては、この頃を低迷期だなどといいますが、個人的には、日本車とは全く毛色が違うエキゾチックな魅力に溢れていたと思います。
赤い2代目アルファロメオ・ジュリアを見かけました。
昔からアルファといったら赤というイメージがあり、今回見かけた個体も、スタイリングこそ現代的になりましたが、しっかり伝統を継承しているように見えましたね。
1980年前後の三菱自動車が支持を集めていた理由の一つが、その先進性でしょう。
先に取り上げたギャラン・ラムダの一本スポークステアリングなんかは、本家シトロエンに負けず劣らずのエキセントリックさで、目新しさを演出していました。
その他にも、グループの三菱電機が得意とする当時最先端のデジタル技術を巧みに採用するなど、他メーカーでは真似の出来ない戦略がとにかく当たっていましたね。
ギャラン・シグマ、ラムダが好調だった頃、その流れを受けて登場したのが、以前も取り上げたミラージュです。
そういえば、クリーンで直線基調の外装デザインに共通点を見出すことが出来ます。
あの頃(1980年前後)の三菱自動車は本当に輝いていましたね。
ギャランには、当時もう一台、シグマというヒット車種がありました。
こちらは4ドアセダンで、特に3代目、4代目は、その洗練された直線基調のスタイリングで、三菱自動車を日本3位の自動車メーカーに押し上げる原動力となったことでも知られています。
今見ると、昨日採り上げたラムダ同様、ありきたりな感じも否めませんが、当時は本当にモダンで斬新な印象を与えたんですよね。
赤い初代三菱・ギャランラムダを見かけました。
このクルマ、私が小さいころ、憧れましたねぇ。
今から思えば、アメ車クーペのシュリンク版なんですが、角形ヘッドライトやモダンなインパネ周りの意匠が、当時の国産車でも群を抜いていた印象があります。
日本でも、最近はSUV風のミニバンというのは、一種ブームになっていますよね。
フルゴネットタイプの小型ミニバンでも、ちょっとワイルドなSUVテイストを加えたり、軽自動車も、SUV風スーパーハイトワゴンは、すっかりお馴染みです。
中でも、私がジープのテイストに近い印象を持つのが、三菱・デリカミニでしょうか。
ジープ・コマンダー…3列シートという事もあり、やはりミニバン的要素も含んでいるんでしょうね。
そう考えてみると、ありきたりなワンモーションフォルムのいかにもミニバンといったものよりは、ジープ独特のタフワイルドなテイストを感じさせてくれることは、嬉しいのかもしれません。
グレーメタリックの2代目ジープ・コマンダーを見かけました。
個人的には、ジープというとラングラーというイメージが強いんですが、このクルマは3列シートの都会派SUVということなんでしょうか、あまりワイルドな印象はありません。
さりげない7スロットグリルや四角いホイールアーチが、かろうじてこのクルマがジープであることを主張していましたね。
2代目ディフェンダーは、実車を見たら分かる通り、紛れもない高級車なんですが、同時に類い稀な本格SUVという面も持っています。
そういう意味では、レインジローバーより多角的イメージを与えるクルマということも出来ます。
ホントに許されることなら、このクルマを荒野に持ち込み、思う存分走り回ってみたいと思うんですがねぇ…
2代目ディフェンダーには、ショートボディーの90と、ロングボディーの110がありますが、私は断然90派ですね。
現実的には、モノコックボディーに4輪独立懸架という乗用車的(しかも高級な)素性を持つクルマなんですが、イメージだけでも荒野を駆け巡るタフな相棒を求めたいからです。
チタンメタリックの2代目ランドローバー・ディフェンダーを見かけました。
初代とのあまりの違いと、長い時間が経過した後のモデルチェンジであったため、別のクルマととらえる向きもありますが、あくまでもタフネスを追求する不変の姿勢は継承されているため、私はあえて2代目と呼びたいですね。
時代に即したスタイリッシュなクルマの展開は、ここ日本でも同様です。
かつての、カッコだけだった4ドアハードトップの時代は、とうに終わりを告げ、たとえば5代目トヨタ・プリウスに見られるような、環境性、実用性、操安性、流麗さ、すべてに秀でた素晴らしいクルマをリリースするに至っており、未来は明るいと言えるのではないでしょうか。
どうせ乗るならカッコいいスタイリングほうが良いという多くのユーザーの支持を得る形で世界的に伸びてきた4ドアクーペ。
ところが、連日採り上げているCLSは、2023年で生産を終了しているんですよね。ただ、心配はご無用、後継と言われるEQEも、巧みにCLS的テイストを取り入れた流麗なフォルムを採用しており、スタイリッシュなフォルムを求めるユーザーのニーズに対応しています。
CLSは、メルセデスでは4ドアクーペと呼んでいますが、かつて日本で流行った4ドアハードトップとの一番の違いが、後席の居住性ではないでしょうか。
この分野の火付け役でもあったトヨタ・カリーナEDなどは、一応、後席3人掛けの通常セダンと同じ構成をとっていたものの、実際後ろに座ってみると、普通の大人でも頭が天井に触れるなど、お世辞にも実用で使えるシートとは言えないものでした。
一方のCLSも、初代、2代目では、後席を2人掛けの所謂ワンマイルシートにして、2+2クーペ的な展開をしていたものの、昨日も書いた3代目では、ちゃんとした3人掛けの豪華なシートが奢られていました。もちろん大柄なドイツ人が座ってもゆったりとまではいかないものの、長距離移動に耐えられるだけのクオリティーを確保していたのです。
白い3代目メルセデス・CLSを見かけました。
かつて日本で流行ったカリーナEDなどの4ドアクーペに触発される形で登場したといわれるだけあって、それまでのゲルマン車では考えられなかったスタイル優先のコンセプトを持ったクルマです。
個人的には2代目にあったシューティングブレークがお気に入りなんですが、この流れるようなフォルムにスリーポインテッドスターが付くところがミソなんでしょうね。
今でもバブル期を代表する工業製品として取り上げられることが多い日産・Be-1。
でも、その細部を見ていくと、あの頃のイケイケな風潮とは真逆の、今で言うエフォートレスな雰囲気に溢れていることに気付かされます。
どこかホッとするレトロモダンなデザインで、全てに全力投球で疲れ切っていたバブル期当時のユーザー達を救ったに違いありませんね。
クリエイターが本格的に関わって生まれた自動車の代表格といえば、日産の一連のパイクカー、中でも最初に登場したBe-1でしょう。
テキスタイルデザイナーだった坂井直樹氏が提案した「ノスタルジックモダン」コンセプトに基づくデザインは、後にレトロモダンなる言葉を生み出し、世界中の工業製品に広まっていくことになります。
1980年代は、三菱自動車に限らず、どの産業、メーカーも派手で勢いがありましたよね。
所謂バブル期というやつで、世の中全てが浮かれていたなんていう人もいますが、クリエイターと呼ばれるような人種が大いに活躍した時代でもありました。
彼らは、金に糸目を付けないスポンサーの元、才能を開花させ、今の目で見ても優れたデザインの数々を生み出しました。
1980年代前後の三菱自動車は輝いていましたね。
ミラージュ以外にも、ギャラン・シグマ&ラムダ、ランサーEX、そしてなんといっても1982年には、その後のSUVブーム(当時はRVと呼ばれていた)をけん引することになるパジェロがデビューしました。
そのどれもが都会的でスマートなデザインを採用しており、国内第三位の自動車メーカーに上り詰めたのもこの時期だったと思います。
ボクシーなデザインが全盛だった1980年代前後。
中でも個人的に記憶に残っているのが、初代三菱・ミラージュです。
1978年に登場したそれは、ボクシーなシンプルデザインと、フラッシュサーフェイスの走りともいえる凸凹の少ないスムーズな表面処理で、世界的に見ても先進的な印象を与えたことを記憶しています。
新しく三菱カープラザというディーラーを立ち上げたり、マスコミを大々的に巻き込んだキャンペーンの展開など、今の三菱では考えられないような派手なプロモーションを打っていたことも懐かしいですね。
4代目スプリンターが販売されていたのは、1979~1983年ですから、そのデザインは、まさに80年代チックな直線基調のものとなります。
1974年のフォルクスワーゲン・ゴルフあたりから一気に広まった直線基調、シンプルモダンといった要素は、80年代に入ると日本でも主流となりました。
この頃の国産車を見ると、メーカーを問わず、同じような四角四面のデザインで埋め尽くされていたことが分かります。
白い4代目トヨタ・スプリンターを見かけました。
カローラの姉妹車として、ポピュラーな存在だったこのクルマも、今は無き存在です。
現存していること自体も希少ですが、ごく普通に走っていたことに驚きを隠せませんでしたね。
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